【授業の目的】
複体の幾何学の基本的な手法を学習する。
【授業の到達目標】
以下の3つを到達目標とする。 1.受講者は図形を複体に分割する技術を身につけることができる。 2.受講者は分割を設計図あるいは展開図と結び付けて理解する能力を身につけることができる。 3.受講者は複体から基本群、ホモロジー群を計算することができる。
【授業概要(キーワード)】
単体複体、胞体複体、基本群、ホモロジー群
【科目の位置付け】
この授業は、理工学研究科ディプロマポリシー「理系プロフェッショナルの自覚と実践的な研究能力を身に付け、先端的な研究内容を理解し説明できる能力を有する。」に関連する.
【授業計画】
・授業の方法
講義(60分)、演習および質問(30分)の時間の割り振りで一回の講義をおこなう。講義では、概念、理論の概要、計算方法の説明を行う。演習および質問では、解答例の説明も行うなどより深い理解を目指す。
・日程
第1回:単体的複体あるいは胞体的複体で表せる図形を理解する。展開図から図形をふくげんする。 第2回:複体や展開図からチェイン加群をつくる。 第3回:輪体群と境界輪体群の計算方法を学ぶ。 第4回:ホモロジー群の定義と基本的な計算例を理解する。 第5回:1回目の試験と解説を行う。 第6回:完全列の定義と計算例を学ぶ。 第7回:マイヤー-ウィートリス完全列を用いて曲面のホモロジー群を計算する。 第8回:複体や展開図からホモロジー群を計算する。 第9回:ベッチ数、オイラー数などの位相不変量を計算する。 第10回:2回目の試験と解説を行う。 第11回:基本群の定義を理解する。 第12回:複体や展開図から基本群を計算する。 第13回:基本群のアーベル化を計算する。 第14回:基本群とホモロジー群の違いや関係を学ぶ。 第15回:3回目の試験と解説を行う。
【学習の方法】
・受講のあり方
・講義ノートをとり、その内容を参考にしながら具体的な計算を行う。 ・具体的な計算例をもとに理論全体の概要を再度確認する。
・授業時間外学習へのアドバイス
・粘り強く考え、少しづつ理解をすすめて行くことを意識する。
【成績の評価】
・基準
複体を用いて定義されるホモロジー群や基本群といった不変量を計算できるかこと、さらにそれを用いて図形の性質を考察できることを合格の基準とします。
・方法
試験1回目30点+試験2回目 30点+試験3回目 40点 合計100点満点
【テキスト・参考書】
必要に応じて講義の中で紹介します。
【その他】
・オフィス・アワー
講義の中でお知らせします。
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