【授業の目的】
明治期にその淵源をもちながら、昭和戦前期、戦後と、繰り返し大きな問題として文学史上に浮上した、日本近代文学におけるロマン主義という概念を考察する。 「『文学界』とその周辺」「『四季』とその周辺」「戦後のロマン主義批判」といったトピックスを設定し、その中のロマン主義概念について講述する。授業中盤において、受講者には簡単な発表を課す。
【授業の到達目標】
日本近代文学の理論的な潮流を理解し、具体的な文学テクストにそれを援用して分析できる。 日本近代文学におけるロマン主義という概念について、その及ぶ問題系を理解し、具体的な例に即して発表できる。
【授業概要(キーワード)】
ロマン主義 文学史
【科目の位置付け】
日本近代文学及びその関連領域を専攻する学生のための中核的な講義です。
【授業計画】
・授業の方法
講述、受講者による小レポートとディスカッション
・日程
1 ガイダンス 2 日本近代文学におけるロマン主義概念の移入 3 明治のロマン主義(北村透谷 楚囚之詩) 4 明治のロマン主義(北村透谷 厭世詩家と女性) 5 明治のロマン主義(北村透谷 内部生命論) 6 明治のロマン主義(文学界の同人達) 7 受講者による発表 8 発表に関する討議 9 昭和のロマン主義(日本回帰) 10 昭和のロマン主義(日本浪曼派) 11 昭和のロマン主義(政治と文学論争) 12 昭和のロマン主義(近代的自我を巡って) 13 昭和のロマン主義(詩史論) 14 昭和のロマン主義(三島由紀夫) 15 まとめ
【学習の方法】
・受講のあり方
提示されたテキストをもとにノートを作成すること
・授業時間外学習へのアドバイス
提示されたテキストを読み、課題がある場合はそれを準備しておくこと ノートを整理しながら期末試験に備えること
【成績の評価】
・基準
授業内で行う発表及び小レポート、定期試験の答案によって、授業目標にどの程度到達したかを評定する。専門的な論文を適切に理解すること、および、発表においてそれを適切に援用できることが、合格基準となる。
・方法
発表及び小レポート60点、定期試験40点
【テキスト・参考書】
授業内指示
【その他】
・オフィス・アワー
水12:30〜14:00
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