【授業の目的】
この授業はアダム・スミスの『国富論』以降200年に渡る経済思想・経済認識の歩みを各国の政策形成との関連で捉え、理解することを目的とする。経済思想が形成されてきた背景、その時代が持っている政策課題に焦点を当て、経済認識の発展が、一方で各時代の経済システムの構造や運動の変化とどのように影響しあっていたのかという点に、他方でそのようなシステムの中で、各国の政府が試みてきた介入の性質と範囲がどのようなものであったのかという点に論及する。
【授業の到達目標】
この授業を履修することにより、経済思想と実際の歴史過程との関連、実際の政策形成・経済運営の中での経済知識、経済分析が生まれてくる過程を理解できるようになる【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
経済政策 成長と厚生 ケインズ主義
【科目の位置付け】
公共政策領域全般に通じる「専門基礎能力」の育成を目指す。
【授業計画】
・授業の方法
テキストを中心に解説する。必要に応じ補足的資料等を用いる。
・日程
1 アダム・スミス 2 自由貿易論 3 古典派経済学と貧困問題 4 ミル父子 5 税制改革 6 フランスのエンジニア・エコノミスト 7 ジェヴォンズ 8 マーシャルとピグ― 9 救貧法から福祉国家へ 10 ワーグナーの財政思想 11 政策におけるケインズ革命 12 フランス・ディリジズム 13 西ドイツにおける新自由主義 14 福祉国家の形成 15 カルドアとサッチャー
【学習の方法】
・受講のあり方
テキストの内容について主体的に理解し、講義中の質疑応答に対応できるようにする
・授業時間外学習へのアドバイス
(1)テキストの指定した個所を事前に読んでおく。 (2)テキストで学んだ事項に関連した研究等を自分で調べる。
【成績の評価】
・基準
講義での質疑応答と最終レポートにより、過去の主要な経済思想がどのように理論・政策に影響しているかに関する理解を明確にできることを合格の基準とする。
・方法
講義の理解度(講義中の質疑応答で確認します)30点、最終レポート70点
【テキスト・参考書】
西沢保・服部正治・栗田啓子(編)『経済政策思想史』有斐閣、1999年. ※受講生との相談により他のテキストを選択する場合もあります。
【その他】
・オフィス・アワー
月曜日9:30-11:30 下平研究室 これ以外の時間についても、事前に連絡をいただければ対応します。
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