大脳生理学特論
 Cerebrophysiology
 担当教員:大村 一史(OMURA Kazufumi)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 開講学年:1年, 2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
臨床心理学分野に関わる諸問題を、主として、大脳生理学(神経科学、神経心理学等を含む)の観点から論述する。基礎的知識の習得から臨床心理学分野で必要となる知識の獲得を目指す。近年、発展がめざましい、脳科学と臨床心理学をつなぐような研究や脳科学に基づく臨床心理学研究を理解する思考法を獲得することを目的とする。

【授業の到達目標】
臨床心理学分野における大脳生理学の位置づけと最近の研究を中心に概観する。

【科目の位置付け】
臨床心理学分野における基礎知識としての大脳生理学を学び、臨床心理学で対象とする心理病態の背景にある神経メカニズムを理解するものとする。

【授業計画】
・授業の方法
前半は、プリントによる資料をWebclassによりダウンロード配布し、パワーポイントによるプレゼンテーションを中心とした講義形式。後半には自らの研究につながるように、英語論文の講読を行う演習形式。
・日程
パワーポイントによるプレゼンテーションを中心とした講義形式と論文講読を併せて行う。
第1回: 臨床心理学分野で脳・神経系を学ぶ必要性について理解する。
第2回: 臨床心理学と神経科学をつなぐ脳について学習する。
第3回: 脳神経細胞の仕組みと働き(1)について学習する。
第4回: 脳神経細胞の仕組みと働き(2)について学習する。
第5回: 生涯発達する脳について講義を行う。
第6回: 感覚系・運動系における脳のはたらきについて学習する。
第7回: 体内環境・脳のリズムについて学習する。
第8回: 脳解剖学の基礎について学習する。
第9回: 情動と脳の関連について学習する。
第10回: 記憶における脳の働きを学習する。
第11回: 学習・意識・思考における脳の機能を学習する。
第12回: 脳から見たパーソナリティのとらえ方について学ぶ。
第13回: 遺伝子から見た脳と行動の関連について講義する。
第14回: 脳機能の異常と心理臨床の関連について講義する。
第15回: 脳科学に基づく臨床心理学的研究を取り上げて学習する。

【学習の方法】
・受講のあり方
各自が自分なりの疑問を持って受講してもらいたい。
・授業時間外学習へのアドバイス
○予習のあり方:
次回までの課題が出されたら、よく考えてくること。
○復習のあり方:
配布されたプリントは、よく読み返し理解しておくこと。

【成績の評価】
・基準
レポートの成績や議論への参加などを評価するが、出席が少ない場合は不合格とする。
・方法
講義での議論への取り組み(20点)やレポート(80点)で評価する。

【テキスト・参考書】
テキスト: Webclassによるダウンロード配布
参考書:
○ピネル 2005 バイオサイコロジー 脳-心と行動の神経科学 西村書店
○服部環・海保博之 1996 Q&A 心理データ解析 福村出版
○松井豊 2006 心理学論文の書き方 河出書房新社
○宮谷真人・坂田省吾(代表編集) 2009 心理学基礎実習マニュアル 北大路書房
○南風原朝和 2002 心理統計学の基礎-統合的理解のために- 有斐閣アルマ
その他、授業中に適宜紹介する。

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