家族心理学特論
 Advanced lecture on Family Psychology
 担当教員:佐藤 宏平(SATO Kohei)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コース
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
家族療法を中心に、ブリーフセラピー、家族アセスメント等について学んでいく。一般に、家族療法はケースを記述する際に用いる言葉や概念が、カウンセリング技法として一般的なクライエント中心療法や精神分析的心理療法等の個人療法とは若干異なる。そのため本講義では、まず家族臨床の実践を理解する前に、他の個人療法とは異なる独特なものの見方や概念、用語(システム論、社会構築主義)について概説する。また5回目以降、家族療法に関する事例を中心とした書籍を講読し、アセスメントの演習を行う。最後に、家族療法から派生したブリーフセラピー(家族療法、ナラティブセラピー含む)のワークショップを行い、演習を通して、ブリーフセラピーの理解を深める。

【授業の到達目標】
・家族療法やブリーフセラピーで用いられる特有の用語や概念、技法について説明できる。
・ソリューション・フォーカスト・アプローチの理論や技法を理解したうえで、実践することが出来る。

【科目の位置付け】
臨床心理学専攻選択科目(C群)

【授業計画】
・授業の方法

・日程
第1回 イントロダクション 家族療法とは?
第2回 家族療法の成立と展開1―1980年以前の家族療法、家族療法の開拓者たち―
第3回 家族療法の成立と展開2―1980年以降の家族療法の展開、ブリーフセラピー、ナラティブセラピー―
第4回 家族療法の成立と展開2
第5回 家族療法の認識論1 システム論、サイバネティクス
第6回 家族療法の認識論2 社会構成主義とは?
第7回 家族療法の実際1―事例論文精読―
第8回 家族療法の実際2―事例論文精読―
第9回 家族アセスメント
第10回 学校システムへの介入
第11回 家族療法を体験する―ロールプレイ1―
第12回 家族療法を体験する―ロールプレイ2―
第13回 家族療法を体験する―ロールプレイ3―
第14回 ロールプレイの振り返り―個人療法との共通性と差異―
第15回 全体のまとめ

【学習の方法】
・受講のあり方

・授業時間外学習へのアドバイス


【成績の評価】
・基準
・討論への参加、発言内容、レポート課題が、心理臨床の基礎レベルに到達しているかどうか?
・家族療法やその展開としてのブリーフセラピー、ナラティブセラピーの概念や認識論を理解しているか?
・システム論的な認識論を臨床実践に活かせるレベルへと昇華させることができているか?
・方法
受講に取り組む姿勢及びレポート課題から、総合的に判断し、判定する。
出席:30%
受講態度(質疑応答等において、主体的、積極的に講義に臨んでいるか):70%

【テキスト・参考書】
テキスト:若島孔文・長谷川啓三編 『事例で学ぶ家族療法・短期療法・物語療法』 金子書房
必要な資料は,随時配布する。

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