伝統音楽論
 Traditional Music Theory
 担当教員:塚原 康子(TSUKAHARA Yasuko)
 担当教員の所属:地域教育文化学部非常勤講師
 開講学年:1年,2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
日本の伝統音楽の流れを、各時代に成立した音楽種目に着目してとらえる音楽学の研究方法を学ぶ。
国立劇場編『日本音楽〈歴史と理論〉』(日本芸術文化振興会1974年刊)を主なテキストとするが、配布資料および視聴覚資料などを補助的に用いて、授業を進める。
古代から現代にいたるまで、各地域の文化と密接にかかわって培われてきた日本の伝統音楽に対する理解を深め、地域と音楽とを結ぶ基盤となる知識を身につける。

【授業の到達目標】
日本の伝統音楽の流れを歴史的に概観するとともに、他の文化との比較・研究により、各時代に成立した音楽種目の特徴を把握し、それぞれに応じた適切な研究方法を学ぶ。

【授業概要(キーワード)】
日本伝統音楽史

【科目の位置付け】
専門科目

【授業計画】
・授業の方法
配付資料、および視聴覚教材などを用いながら、日本の伝統音楽について学習し、音楽学研究の方法を習得する。毎回、指定された範囲の中で、調査、研究したものを持参する。講義はそれを基にしておこなう。
・日程
1. 総説 、研究資料(文献・楽譜、楽器、録音映像、演奏伝承)についてのガイダンス
2. 古代(1)―古日本の楽器の分類、上代歌謡
3. 古代(2)―東アジア諸国の外来楽舞の伝来、東大寺大仏開眼供養会と正倉院楽器
4. 古代(3)―平安期の音楽改革、管弦の発生と催馬楽・朗詠
5. 古代から中世へ―今様・白拍子・平家・声明
6. 中世(1)―能楽の源流と先行芸能
7. 中世(2)―能楽の大成とその後
8. 中世から近世へ―キリシタン音楽の伝来、三味線の伝来、中国音楽の伝来
9. 近世(1)―筑紫筝から近代筝曲へ
10. 近世(2)―地歌の発生と展開
11. 近世(3)―尺八音楽
12. 近世(4)―人形浄瑠璃と義太夫節
13. 近世(5)―歌舞伎の音楽(長唄、豊後系浄瑠璃)
14. 近代(1)―明治期から戦前期の伝統音楽の変化
15. 近代(2)―戦後から現代までの伝統音楽の変化

【学習の方法】
・受講のあり方

・授業時間外学習へのアドバイス


【成績の評価】
・基準
歴史をふまえた伝統音楽の理解度をはかる。
・方法
授業の到達目標及び各回のテーマに即して、平常点30点・レポート70点の割合で総合的に評価する。

【テキスト・参考書】
テキスト:月渓恒子『日本音楽との出会い―日本音楽の歴史と理論』(東京堂出版)。その他、各回に必要な資料は,配布または準備を指示する。
参考書 :『日本音楽基本用語辞典』(音楽の友社、2007年刊)、国立劇場編『日本の伝統音楽講座―音楽』(淡交社、2008年)など。各回に必要な参考書はその都度指示する。

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