音楽表現演習(声楽)A
 Practice on Musical Expression (Vocal Music) A
 担当教員:藤野 祐一(HUZINO Yuuiti)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コース
 開講学年:1年,2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
授業は個人レッスンの形態をとる。学部で培った音楽的土台の上に更に専門的な内容を加味し、演奏家として必要な資質を身につける。音を介したコミュニケーションというテーマで演奏者と聴衆のあり方について研究指導を行う。大学院1年前期Aではセッコ・レチタティーヴォの演奏法を研究する。目標として①イタリア語でのレチターレ(演ずる)という感覚を養う②モーツァルトのオペラを題材として、セッコ・レチタティーヴォの高いレベルでの歌唱法を研究する。

【授業の到達目標】
正しいイタリア語ディクションに基づき、また呼吸法とのも関連づけその唱法を研究し、イタリア語でのレチターレ(演ずる)という感覚を養う。具体的にはモーツァルトのオペラを題材として、役柄の捉え方、表現法を踏まえた、高いレベルでのセッコ・レチタティーヴォ歌唱法の習得を目標とする。

【科目の位置付け】
選択必修科目

【授業計画】
・授業の方法

・日程
第1回 オリエンテーション:セッコ・レチタティーヴォについて概説する。その音楽的特徴、オペラにおける役割などについて理解を深める。
第2回 モーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』より、第1幕第7曲前のセッコ・レチタティーヴォ(スザンナ、バジリオ、伯爵)についてディクションを中心に実践する。
第3回 モーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』より、第2幕第10曲後のセッコ・レチタティーヴォ(スザンナ、伯爵夫人、フィガロ)についてディクションを実践する。
第4回 モーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』より、第3幕第18曲前のレチタティーヴォ(伯爵、クルツィオ、フィガロ、バルトロ、マリチェリーナ) についてディクション及び性格表現を実践する。
第5回 モーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』より第4幕第23曲後のセッコ・レチタティーヴォ(フィガロ、バルバリーナ、フィガロ、マルチェリーナ) についてディクション及び性格表現を実践する。
第6回 モーツァルトのオペラ『コシ・ファン・トゥッテ』より、第1曲後及び第2曲後のセッコ・レチタティーヴォ(フェランド、グリエルモ、ドン・アルフォンゾ)について、イタリア語ディクション及び性格表現を実践する。
第7回 モーツァルトのオペラ『コシ・ファン・トゥッテ』より、第4曲後及び第5曲後のセッコ・レチタティーヴォ(ドン・アルフォンゾ、フィオルディリージ、ドラベッラ)について、イタリア語ディクション及び性格表現を実践する。
第8回 モーツァルトのオペラ『コシ・ファン・トゥッテ』より、第11曲後のセッコ・レチタティーヴォ(デスピーナ、フィオルディリージ、ドラベッラ)について、イタリア語ディクション及び性格表現を実践する。
第9回 モーツァルトのオペラ『コシ・ファン・トゥッテ』より、第13曲後のセッコ・レチタティーヴォ(フェランド、グリエルモ、ドン・アルフォンゾ、フィオルディリージ、ドラベッラ)について、イタリア語ディクション及び性格表現を実践する。
第10回 モーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』より、第3曲後のセッコ・レチタティーヴォ(ドン・ジョヴェンニ、レポレッロ、ドンナ・エルヴィラ)について、イタリア語ディクション及び性格表現を実践する。
第11回 モーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』より、第5曲後のセッコ・レチタティーヴォ(ドン・ジョヴェンニ、レポレッロ、ツェルリーナ、マゼット)について、イタリア語ディクション及び性格表現を実践する。
第12回 モーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』より、第8曲後のセッコ・レチタティーヴォ(ドン・ジョヴェンニ、ドン・オッターヴィオ、ドンナ・アンナ、ドンナ・エルヴィラ)について、イタリア語ディクション及び性格表現を実践する。
第13回 モーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』より、第23曲後のセッコ・レチタティーヴォ(ドン・ジョヴェンニ、レポレッロ)について、イタリア語ディクション及び性格表現を実践する。
第14回 試演会:第2回第13回で取りあげた課題を、イタリア語で歌唱すると共に、演技を伴いながら演奏して、セッコ・レチタティーヴォ唱法の実践を行う。
第15回 まとめ:試演会のビデオ鑑賞を行い、その目標の課題について到達度を検証し

【学習の方法】
・受講のあり方

・授業時間外学習へのアドバイス


【成績の評価】
・基準
以下の評価の観点に則り、期末実技試験の結果などを踏まえて総合的に判断し、評価する。
 ①授業全体での方向性を理解し努力したか。
 ②授業に積極的であったか。
 ③到達目標を達成できたか。
・方法
上記の評価の観点に則り平常点(15点)とし、それに期末実技試験(85点)を加味し、総合的に評価する。

【テキスト・参考書】
○テキスト:Baerenreiter出版社「 Le nozze di Figaro Vocal Score」、「Cosi fan tutte Vocal Score」、「Don Giovanni Vocal Score」
○参考書:「Singers’Italian声楽家のためのイタリア語・語法と発声」 エヴェリーナ・コローニ著 石田徹・石田見栄=共訳 音楽の友社、「多次元のコミュニケーション」 長谷川 宏司編、(藤野祐一他14名著)教育芸術出版社

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