音楽表現演習(ピアノ)B
 Practice on Musical Approach(Piano)B
 担当教員:伊達 華子(DATE Hanako)
 担当教員の所属:地域教育文化学部非常勤講師
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
ピアノ演奏者、教育者としてより専門的な技術の習得。具体的には作品を構造的、体系的に捉える力量、技術の習得。
ピアノ専門実技レッスンを通して、学部で学んだことをさらに研究を進め、ピアノの演奏者、教育者として必要とされる、より専門的高度な技術、音楽全般の知識を身につけ、音楽文化の担い手に相応しい教養と文化全体に目配りができる人材の育成を目指す。

【授業の到達目標】
ピアノ専門実技レッスンを通して、学部で学んだことをより堅固なものとし、ピアノ演奏者、教育者として必要とされるより専門的高度な技術の習得を目指す。具体的には、多様な作品に取り組み、読譜力、読解力を深め、客観性のある演奏、指導ができるように、音楽全体を見極め構造的、体系的に捉える力量を身につける。
様々な作品を知り、作品を把握し、理解することによって、音楽活動のさまざまな現場で的確に対応できる指導力を考察できるようになる。

【授業概要(キーワード)】
客観性のある演奏、客観性のある指導力

【科目の位置付け】
選択必修科目

【授業計画】
・授業の方法
個人レッスン(1人あたり45分程度)
・日程
授業は受講者の力量を考慮し、進める必要があるが、前期ロマン派、後期ロマン派、近現代各時代の特徴的な形式、背景を学び、より作品の意味内容を把握し、他者への伝達の手段を明確にし、指導者に相応しい力を持つ。
第1回:前期の問題点を整理し、後期の計画を作成する。
第2回:問題点の解決のために、問題点を分析し解決する方法を探して、その実践について演奏を通して具体的にする。
第3回:引き続き演奏を通して、より適切な方法を探求し実践する。
第4回:前期ロマン派より楽曲を選択。特にシューベルトのピアノソナタを取り上げ、シューベルトの作品の特徴を理解し、その音色を探求する。シューベルトピアノソナタ等。
第5回:引き続きシューベルトの他の作品、他楽器の作品にも目を向け、広い意味内容の理解に努める。
第6回:中期ロマン派より楽曲を選択。特に性格小品を取りあげ作品の背景、意味内容の把握、理解に努め、同時に相応しいペダル、運指を考え実践する。シューマン、ブラームス等。
第7回:引き続き中期ロマン派の楽曲の理解を深め、より他者に伝達するのに相応しい演奏を心がける。
第8回:後期ロマン派より楽曲を選択。特にリストの後期の作品を取りあげ、音楽における宗教性について理解を深め、演奏につなげる。リスト等。
第9回:引き続き楽曲の理解を深め、作品の理解に務める。
第10回:フランス近現代より楽曲を選択。絵画等を含め時代の風景、文化の理解を深め、作品に相応しい音づくり、運指、アーティキレーョンを学ぶ。ラヴェル、ドビュッシー等。
第11回:引き続き楽曲の理解を深め、他楽器の作品に触れ、より深い理解に務める。
第12回:近現代より楽曲を選択。フランス近代の楽曲との差異を理解し、作品に相応しい音づくり、運指等を考える。ラフマニノフ、プロコフィエフ等。
第13回:表現主義音楽から戦後のアヴァン・ギャルド作品を理解し、演奏法を確立する。シェーンベルク、ウェーベルン、ブーレーズ、シュトックハウゼン等。
第14回:後期で取り上げた楽曲の中から、公開演奏試験の準備を行う。
第15回:公開試験

【学習の方法】
・受講のあり方
充分な準備をすること
・授業時間外学習へのアドバイス
時間を有効的、効果的に使い、練習を心がけること

【成績の評価】
・基準
以下の評価の観点に則り、期末試験の結果などを踏まえて総合的に判断し、評価する。
①授業全体での方向性を理解し努力したか。
②授業に積極的であったか
③到達目標を達成できたか。
・方法
授業への準備、取り組みの姿勢を多いに評価すると共に、複数教員による演奏試験の評価を踏まえ、総合的判断する。教員全員の合算平均(100点満点中)

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