地域デザイン特論
 Regional Design
 担当教員:佐藤 慎也(SATO Shinya)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)
 開講学年:1年,2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
講義の前半では地域デザインに関する基礎的な計画論として地域づくりの方法、町並み保全型まちづくり、参加による公共施設のデザインおよび管理・運営について説明できる能力を身につける。後半は参加のための手法として人・もの・コミュニケーションに視点をあて、地域づくりのための発想法を学ぶ。
模型表現による地域のシミュレーションを行い、地域デザインのあり方について具体的な方法をもって表現し、地域づくりの場面で応用できる素養を見につける。

【授業の到達目標】
少子高齢化社会の進展とともに新たな局面を迎えつつある地域づくりに関して、創造的な地域づくりのための計画論および参加のデザイン手法について理解し、図解,3次元的な表現を含めて説明できること、また状況把握のために能動的に聴く力を身につけることを目標とする。

【授業概要(キーワード)】
地域づくり 街並み保全 住民参加 管理・運営 安心・安全 ワークショップ

【科目の位置付け】
選択科目

【授業計画】
・授業の方法
講義ならびに2次元・3次元表現をともなうワークショップを実施し、統合的な視点からの理解を促す。 講義には補助プリント、液晶プロジェクター、VTR等を用いる。
・日程
第1回 ガイダンス 地域デザインとは何か/「地域デザインとは何か」をテーマに概論を講義する。
第2回 地域づくりの方法/全国的な地域づくり事例の紹介ならびに地域づくりのデザインプロセスについて解説する。
第3回 町並み保全型まちづくり/歴史的な景観を修景方法、保全型まちづくりの仕組みについて概説する。
第4〜6回 まちづくり学習の実践事例/宮城県石巻市での実践事例への参画  
第7~8回 参加による公共施設のデザイン(1)~(2) 参加による公共施設の管理・運営/公開競技設計による公共施設デザインの方法、PFI方式の導入と委託管理、指定管理者による公共施設の管理・運営について触れる。
第9回 景観と地域計画/景観法によって位置づけられるNPOへの信託権の考え方に触れながら参加型で行う地域計画について解説する。
第10回 安心・安全なまちづくり/耐震化に向けた公共施設の建物改修および地域組織による防災組織づくりについて触れる。
第11~13回 まち模型を用いたワークショップ(1) ~(3)/地域デザインのための基準を議論し、3次元でもって地域を考えていく方法を相互の協働作業を通して学ぶ。
第14・15回 まとめ/地域デザイン特論全般を振り返り、地域デザインについての考え方ならびに将来像を議論する。

【学習の方法】
・受講のあり方
地域デザインに関して様々な意見・考え方を含めて議論する場面がある。またワークショップを行いながら理解を進める場面もあるので留意すること
・授業時間外学習へのアドバイス
各授業と参考図書とが連動しているので、事前に確認しておくこと
各自の専門領域に照らし合わせて、自らが地域づくりに参加する心構えを持てるように努力すること

【成績の評価】
・基準
S段階は提出物が全て揃っていること。レポート・協働作業の評価点が平均9割以上であること。A段階は提出物が全て揃っていること,レポート・協働作業の評価点が平均8割以上であること。B段階は評価点が平均7割以上であること。C段階は評価点が平均6割以上であることを条件とする。レポートの評価については、与えられたテーマに関して観察・文献調査によって得られた情報を的確に整理すること、自らの思考した部分と得られた知識を明確に記述できていること、思考プロセスの中に工夫が見られることなどを評価する。協働作業の評価については、与えられたテーマに関して互いに協議ができていること、作業分担に関して自らの役割を理解していること、成果物に関して伝えたいものが表現できていること、協働作業の成果が他者に伝わるものであることなどを評価する。
・方法
レポート課題の提出状況、レポート内容に関しての評価ならびにワークショップ等協働作業への取り組み状況を総合的に判断する。

【テキスト・参考書】
テキスト:なし
参考書 :まちづくり教科書 第1~10巻 まちづくり学習 日本建築学会編 丸善、「まち育て」を育む 対話と協働のデザイン 延藤安弘著 東京大学出版会
まちづくりの科学 佐藤滋編 鹿島出版会、まちづくりデザインゲーム 佐藤滋著 学芸出版社

【その他】
・学生へのメッセージ
授業を受ける皆さんの持っている力を期待する
・オフィス・アワー
火曜日 夕方(第3火曜日を除く)、金曜日 10:30 -12:00
その他e-mailでご連絡ください。ssato@ 以下を続けてください e.yamagata-u.ac.jp

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