生涯スポーツマネジメント演習
 Seminar of Lifelong Sport Management
 担当教員:笹瀬 雅史(SASASE Masasi)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コース
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
本演習では、生涯スポーツ社会の実現をめぐる諸問題と、地域における生涯スポーツの振興に携わる指導者として必要な知識と手法について文献講読と討議を通して学習する。本演習では生涯スポーツの観点から、社会・生活構造とスポーツ参与・需要の実態把握の手法、総合型地域スポーツクラブの創設と運営方法、地域社会におけるスポーツ計画立案の手法、地域における住民組織・学校・行政との連携・協同について取り上げる。

【授業の到達目標】
本演習では、現代の社会構造・生活構造の変化を踏まえて、生涯スポーツ社会の実現のための地域住民のスポーツ需要の把握手法、スポーツ計画立案能力、地域スポーツクラブの創設・企画・運営に必要な知識と能力を培うことを目標とする。

【科目の位置付け】
この授業は、生涯スポーツの諸問題についてマネジメントの視点から論理的に分析し、その解決策を提案する力を身につけるものである。

【授業計画】
・授業の方法
演習
・日程
第1回 オリエンテーション、本演習の概要と進め方を受講生に講義する。生涯スポーツ時代にスポーツの企画立案・組織運営に携わる力量を形成することの必要性とその諸課題を議論する。
第2回 現代社会とスポーツ多様化時代のスポーツ参与・需要について討議する。スポーツに対する需要・要求の現状を、国内の各種資料にもとづいて性別、年齢別、地域別、種目別などその多様性と特徴を議論する。
第3回 地域社会とスポーツについてコミュニティ・スポーツの課題を討議する。コミュニティ・スポーツをその社会的背景とともに理解し、スポーツ振興のための行政、施設、団体、教育の課題について議論する。
第4回 地域のスポーツ行事・イベントと地域活性化の方法について討議する。日本国内各地の事例をもとに、地域活性化を実現するためのスポーツ行事・イベントの方法論と効果検証の手法について議論する。
第5回 生涯スポーツのためのニュースポーツの考案・展開方法について討議する。地域の特性を踏まえた地域独自の生涯スポーツのためのスポーツ種目の考案とその展開方法を、国内の成功事例をもとに議論する。
第6回 総合型地域スポーツクラブの理念・歴史・現状と課題について討議する。日本における総合型地域スポーツクラブの創設と展開の実態について、統計データと各地の実情について学び、その創設・運営・展開のあり方と課題について議論する。
第7回 地域スポーツクラブ創設の手法と住民の合意形成の方法論について討議する。クラブ創設の出発点となる住民のスポーツ要求の発掘と合意形成の方法について、各地のクラブの事例を取り上げながら、そのプロセスとポイントについて議論する。
第8回 クラブ創設・運営に必要な諸技法(討論法、KJ法)について討議する。クラブの組織運営と意思疎通に必要な諸技法として、ブレーンストーミング、KJ法について、実演によって学習する。
第9回 住民参加による地域スポーツ計画の立案・作成手法について討議する。行政と住民の参加によって、住民の声を活かした計画立案の手法を、具体的事例に学びつつ、モデルケースを用いて実習する。
第10回 スポーツクラブ・団体のNPO法人取得の方法と課題について討議する。NPO取得のためのクラブ・団体内の議論から、行政への取得手続き、そして取得後の課題について、モデルケースを設定して、具体的に学ぶ。
第11回 指定管理者制度の現状と課題について討議する。各地で進む指定管理者制度について学び、スポーツ団体がスポーツ施設等の管理者になるための課題と手続きについて、モデルケースを設定して学習する。
第12回 生涯スポーツの指導者に必要な能力と諸資格について討議する。今日の地域スポーツの指導者に必要な技術指導、組織運営、社会連携の資質・能力について議論し、現行の諸資格について学習する。
第13回 スポーツクラブ・団体と住民組織・団体の連携と協同について討議する。スポーツクラブ・団体が、地域の少年団、町内会、婦人会、老人クラブなど住民組織と連携・協同していくことの重要性と留意すべき課題について議論する。
第14回 スポーツクラブ・団体と学校、行政との連携と協同について討議する。
第15回 まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方

・授業時間外学習へのアドバイス


【成績の評価】
・基準
授業内容の理解、議論への参加、レポート作成と報告による。
・方法
授業の到達目標およびテーマの観点から、参加態度(50%)、レポート(50%)等により評価する。

【テキスト・参考書】
特に使用しない。必要な資料は随時配布する。
授業時に随時指示する。

【その他】
・オフィス・アワー
随時

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