キャリアプランニング
 Career Planning
 担当教員:池谷 昌之(IKETANI Masayuki)
 担当教員の所属:工学部
 開講学年:2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義+実習
 開講対象:工学部昼間コース全学科  科目区分:選択必修科目または選択科目(学科により異なる) 
【授業の目的】
 この授業では、講義で基本的な手法や知識を学んだ後、プロジェクト学習(Project based Learnning、以下PBLと呼ぶ)により、ビジネス社会で役立つスキル(企画力、コミュニケーション力、プレゼン力、課題発見・解決法力)を獲得するとともに、社会人基礎力(一歩前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力)を養成する。
 また、学年や学科を超えたチームにより、社会人との交流機会も盛り込む活動の中で、リーダーシップやフォローワーシップのあり方や、運営・マネジメント力等の習得も期待できる。
 なお、昨今のビジネス社会においては「男女共同参画」や「ダイバーシティ」など、チームを含めた組織構成のあり様や環境との適合に関する理解が求められてきており、これらも踏まえての活動や検討を本講義では盛り込んでいる。
以上のことに加え、本講義では学生自らが未来のライフデザインを、キャリアの視点で描けるように、様々なポイントでヒントを提示していく。

【授業の到達目標】
 何か成果を求められているチーム・組織による活動の中で、どのようにすればチーム・組織に貢献できるのか、また多様な人間関係の中で、チームの和を保つためには、どのように振る舞うべきなのかを体感して理解する。また、社会人基礎力(一歩前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力)を理解し、自分の現状と課題に気づき、今後の改善策を見出せることを目指す。
 さらに、ダイバーシティなどのチーム構成や環境に関する理解を深め、対処案を描けるようになる。

【授業概要(キーワード)】
企画立案、プロジェクト、マネジメント、課題解決法、社会人基礎力、コミュニケーション、リーダーシップ、ダイバーシティ

【科目の位置付け】
 この授業は、受講生が課題に対し、論理的な思考により、計画的にグループで物事を進めて解決を導く能力を身につけることができる。また、社会的・職業的に自立する意識、職業選択を自主的に行える能力、及び社会と産業の発展に果敢に取り組む挑戦的な態度を身につけることができる。

【授業計画】
・授業の方法
 社会人との交流に向けたコミュニケーション力を高める訓練、さらにはワークショップなどの企画力や運営能力などについて、講義だけでなくワークやディスカッションを中心に、学生が積極的に、かつ実践的に行動することを求めながら進めていく。
 自分で考えて、意見を述べる。そして、他人の意見を聞き、意見を加えていく。そのような小さな積み上げを確実に繰り返しながら、能力を高めていく。
 その後、PBLでのプロジェクト活動を実施(演習・実習)する。
 PBLでは、教員はアドバイザーとしてチーム活動を支えるが、活動の主体は学生であり、テーマ設定やチームビルディング、課題への取組みへ積極的に参加して学生感を互いに鍛えあう環境で取り組む。
・日程
3日間の集中講義形式で実施
1日目 第1回~第4回
2日目 第5回~第10回
3日目 第11回~第15回
第1回: ガイダンス+企画の方法
・科目の目的と意義
・キャリアデザインとライフデザイン
・企画立案の方法
・その他
第2回: プロジェクトマネジメントとリーダーシップ
・プロジェクトマネジメントの理解
・プロジェクトマネジメントの手法
・リーダーシップとフォロワーシップ
・ファシリテーション
・ミニ討議
第3回: 課題発見・解決法
・問題とは何か?課題とは何か?どのように課題を定義すべきか?
・MECE、ロジックツリーなどの課題発見・解決のフレームワーク
・解決案の比較・評価法
・ミニワークショップ
第4回: 討議法とプレゼン
・グループでの討議方法
・効果的なプレゼンの方法
・発表方法のスキル(3分スピーチのテクニック)
第5回:PBL① チームビルディングと取組み課題(テーマ)の設定
第6回:PBL② チームのビジョン・ゴール設定
第7回:PBL③ 課題テーマの現状把握(情報収集含む)
第8回:PBL④ 原因の探求
第9回:PBL⑤ 解決策検討(仮説づくり)Ⅰ
第10回:PBL⑥ 解決策検討(仮説づくり)Ⅱ
第11回:PBL⑦ 解決案の選定と根拠・理由
第12回:PBL⑧ プレゼンテーション準備
第13回:活動報告会(プレゼン会)①自己評価・相互評価
第14回:活動報告会(プレゼン会)②自己評価・相互評価
第15回:まとめとレビュー
※上記の構成は、講義の進捗状況や学生の理解度に応じて変更する可能性があります。

【学習の方法】
・受講のあり方
学生の自発的な行動なくして成り立たない講義であるため、積極的な参加が望まれます。
・授業時間外学習へのアドバイス
 予習は特に必要ありません。学習効果を十分発揮するために、各講義での理解に務めるとともに、不十分と感じた場合は資料をよく読み、疑問点は積極的に教員に質問してください。

【成績の評価】
・基準
 講義での理解度、講義への姿勢と貢献: 40点/PBLの取組姿勢や貢献: 40点/報告(プレゼンテーション)の評価(内容・質): 20点。なお、60点以上を合格とします。
・成績評価基準に示した理解度とは、講義内容を正しく理解し、それに基づいての発言を行っているかどうか。
・姿勢とは、他の学生の存在を意識し、調整した上で積極的に取り組んでいたかどうか。
・貢献とは、発言(意見や提案)、他の学生や教員に対する授業運営での協力、ならびに演習・実習(ワーク)での積極的行動など。
・方法
上記を教員が逐次把握して評価します。

【テキスト・参考書】
テキストは適宜、ハンドアウトを配布する。
参考書・参考資料等は講義の中で、必要に応じて紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
 コンセンサス実習やグループワークを通じて社会人基礎力について考え、習得します。
 講義には社会人をお招きして話を聞く機会や、VTR鑑賞を通じてディスカッションする時間を通じて刺激的な学習運営を行います。

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