【授業の目的】
化学工業における安全に重点を置きながら、安全工学の基礎を習得する。まずリスクやハザードといった安全に関する基本的な考え方を理解し、化学物質を安全に取り扱うという観点から、物質の性質を理解することが目的である。また、危険物取扱者(甲種または乙種4類等)の資格を積極的に取得することを推奨する。
【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は、 1) 安全対策の基本について説明できる。 2) 安全な作業環境について説明できる。 3) 固体・液体・気体の燃焼について説明できる。 4) 危険物の分類や管理の基礎について説明できる。 5) 応急手当の基本について説明できる。
【授業概要(キーワード)】
安全、防災、危険物、化学物質、高圧ガス、消防法、応急手当、救命講習、心肺蘇生法、人工呼吸方、自動体外式助細動(AED)
【科目の位置付け】
この科目は、化学・バイオ工学科のディプロマポリシーのうち、 ・社会的な意義や責任感を自覚し、倫理的に正しい判断をする能力を身につけている。 ・社会的・職業的に自立する意識と、社会と産業の発展に貢献する意欲を身につけている。 ・他者と協力しながらチームで課題解決に取り組む能力を身につけている。 ・応用化学、化学工学及びバイオ工学の基礎知識と、それらを応用する能力を身に着けている。 ・社会的・職業的に自立する意識と、社会と産業の発展に貢献する意欲を身につけている。 ・科学技術に関する知識・情報を的確に把握する能力と、生涯にわたって自発的かつ継続的に学習できる能力を身に着けている。 に対応している。
【授業計画】
・授業の方法
必要に応じてプリントを配布し、主に12週の講義と180分の救命講習、期末テストおよびその解説を行う。
・日程
第1回:安全工学について 第2回:安全の基本 第3回:安全対策 第4回:リスクアセスメント、危険物管理の基礎 第5回:作業環境の基礎 第6回:安全な作業環境 第7回:基礎的な物理・化学 第8回:燃焼の基礎 第9回:固体・液体・気体の燃焼、爆発 第10回:燃焼と消火 第11回:危険物分類の考え方 第12回:危険物の分類 第13回:応急手当の基本 第14回:応急手当の実習 第15回:試験と学習のまとめ
【学習の方法】
・受講のあり方
安全について常に意識することが重要である。授業内容に関連するプリントを配布するが、それを集めて満足するのではなく、新しい知識を身につけられるように講義に臨むことが重要である。
・授業時間外学習へのアドバイス
常に「環境・安全・健康」に留意すること。 危険物取扱者の資格試験に関する参考書や問題集が多くあるので、これらを用いて学習することも有効である。
【成績の評価】
・基準
到達目標の1)~4)に関しては、関連する課題提出(30点満点)および試験(70点満点)の合計が60点以上であれば合格基準を満たす。また、危険物取扱者の資格試験に合格した者も合格基準を満たす。 到達目標の5)については、応急手当講習を受講し、実技講習にも積極的に参加すれば合格基準を満たす。
・方法
成績評価はレポートおよび期末テストで行う。100点満点中60点以上が合格であるが、応急手当講習を必ず受講することが条件である。
【テキスト・参考書】
テキスト:特になし 参考書:前澤正禮「化学安全工学概論」共立出版、北川徹三「化学安全工学」日刊工業新聞社、奥吉新平「甲種危険物試験合格大作戦」弘文社など
【その他】
・オフィス・アワー
授業のある日の16時~17時
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