・種々のエネルギ単位とその変換、結晶構造、面指数、X線回折、電界中、磁界中の電子の運動、ホール効果、粒子・電子の運動則、仕事関数などの演習を行うことで、電子物性Iで学習する内容をより深く理解することを目的とする。

1)種々のエネルギー単位の相互変換が計算できる。
2)古典力学と量子力学の違いについて説明できる。
3)結晶格子やミラー指数、結晶面、逆格子を説明できる。
4)ブラッグの条件を用い、結晶面に照射されたＸ線の回折角度が計算できる。
5)電界中・磁界中の電子の運動方程式を説明できる。またそれらの条件下での電子の軌跡が計算できる。
6)フェルミ・ディラックの分布則を用い、粒子の平均エネルギーが計算できる。
7)ホール電圧や固体中の電子の運動をミクロ的に説明できる。
8)仕事関数を説明できる。

エレクトロンボルトとジュール、熱放射、電子の波動性、結晶格子、ミラー指数、結晶面、逆格子、ブラックの条件、X線構造因子、格子比熱、電界・磁界中の電子の運動、固体中の電子の運動、フェルミ・ディラック分布関数、ホール効果、仕事関数

この科目では、電子物性Ⅰの授業内容をより深く理解するための演習を行う。
基礎となる科目は、専門数学Ⅰ，Ⅱである。この科目を基礎とする科目は、主に、電磁気学、電子物性Ⅱ、半導体工学等である。
この科目は、電気・電子通信電子コースの学習・教育達成目標(Ａ)に対応する。

90分の授業時間で講義と演習を行う。毎週課題を出すので、翌週の授業の時に解答を提出する。

第1回目：授業の概要及びシラバスの説明と電子物性の基礎の演習、第2回目：量子論（熱放射）の演習、第3回目：量子論（電子の波動性）の演習、第4回目：原子を結びつける力の演習、第5回目：結晶構造（結晶格子、ミラー指数、結晶面）の演習、第6回目：結晶構造（ブラッグの条件、X線構造因子、逆格子）の演習、第7回目：電子物性Ⅰ中間試験前の総合演習、第8回目：結晶の格子振動の演習、第9回目：固体の比熱（古典論～デバイ理論）の演習、第10回目：真空中の電子の運動（電場中）の演習、第1１回目：真空中の電子の運動（磁場中）の演習、第12回目：金属の自由電子論（ドルーデ理論）の演習、第13回目：フェルミディラック分布関数の演習、第14回目：ホール効果、仕事関数の演習、第15回目：電子物性演習のまとめ

電子物性Ⅰの授業の理解を深めるために、授業時間中に出された演習問題を確実に解けるようにする。

毎回配付されるプリント（演習問題）を理解し、翌週に配布される解答例を参考にして自分の理解度を確認しておく。

科目の達成目標に記載の項目についてレポートを課し、以下の基準を満足したものを合格とする。レポート得点の合計１００点満点で６０点以上を合格とする。

毎週の講義時間に課題を課すので、その解答を翌週の講義時に提出する。提出したレポートを１００点満点で評価し、６０点以上を合格とする。提出期限後に提出されたレポートは評価の対象とならない場合がある。

テキスト：青木昌治著、応用物性論、朝倉書店
参考書：1.「固体電子物性」、若原昭浩著、オーム社、2.「固体物理学入門（上）」、キッテル著（宇野訳）、丸善、3.「電子物性基礎」、大場勇治郎著、オーム社

場所：工学部9号館 4-401-1号室、電話：0238-26-3289、e-mail: atsu@yz.yamagata-u.ac.jp
時間：上記に電話あるいはメールしアポイントをとること。