建築に必要な材料である金属・セラミックス・ポリマーなどの材料を弾性変形，塑性変形，切削加工,および接合などの加工を行った時の材料強度的利点および弱点に対する基礎的な知識を得ることを目的とする。

この新材料加工学を履修した学生は，
１）DislocationおよびDisclinationについて説明できる。
２）建築様式に従って，適した材料を選択できる。
３）建築様式に従って，適した加工・接合法を選択できる

建築用新材料，Dislocation，Disclination，溶接，接着，熱影響部

この授業は，建築用新材料について様々な視点から理論的に考察することで，適した材料選択が出来る能力を養うものである。

１）シラバスに書かれた毎回の課題を順次取り上げる。
２）課題ごとの考え方，利点，弱点を質疑応答形式で進める。

第１回目　　　ガイダンス（金属・セラミックス・樹脂）
第２回目　　　ポルトランドセメントの製造過程(結晶性材料１)
第３回目　　　鉄の精錬課程(結晶性材料２)
第４回目　　　弾性論（１）：応力とひずみ
第５回目　　　弾性論（２）：梁の曲げとたわみ
第６回目　　　転位論（１）：ＤｉｓｌｏｃａｔｉｏｎとＤｉｓｃｌｉｎａｔｉｏｎ
第７回目　　　転位論（２）：転位の相互作用
第８回目　　　塑性論（１）：材料の降伏
第９回目　　　塑性論（２）：フォン・ミーゼス応力とトレスカ応力
第１０回目　　加工硬化
第１１回目　　回復軟化
第１２回目　　切削加工
第１３回目　　溶接（１）ガス溶接，ＴＩＧ溶接，固相接合
第１４回目　　熱影響部（ＨＡＺ）の微細組織と強度評価法
第１５回目　　試験とまとめ

１）参考図書を学習し，ノートに筆記するなどして活用する。
２）パワーポイントおよび板書で示される講義内容をノートに筆記するなどして内容の理解に努める。

１）宿題として指定された問題は必ず解いて，レポート用紙にまとめて提出すること。
２）授業中の問題で間違えた箇所は授業後にきちんと正解と照合すること。
３）授業で習った内容に関することは，図書館およびネットで自分なりにしらべること。

新材料の建築適用の基礎的な事項について適切に説明できることを合格の基準とします。

レポート６０点＋期末テスト４０点

『Introduction to Ceramics, 2nd Edition』(Wiley Series on the Science & Technology of Materials)W.D. Kingery, H.K. Bowen & D.R. Uhlmann，『Theory of Elasticity』(Dover) S.P. Timoshenko & J.N. Goodier，『弾性・塑性論』（理工学社）ベズーホフ，『Theory of Dislocations』(Wiley-interscience)J.P. Hirth & J. Lothe，『金属材料学』（理工学社）武井英雄

自学自習によってマスターする姿勢が大切です。

月曜日の１３：００～１４：００
地教１号館２２１号室（内）４３４８