【授業の目的】
有機エレクトロニクスの基礎となる、基本的な半導体物性について学ぶ。 有機EL、有機トランジスタ、有機太陽電池など、有機デバイスを研究する上で最も重要なことは、「有機材料の中を電気がどのように流れるか」を考え続けることにある。その理解のためには、シリコンで確立された無機半導体の考え方が大いに参考になる。本講義では、有機材料における電気伝導を念頭に置きつつ、初歩的な半導体工学について学ぶ。
【授業の到達目標】
「電気が流れるとはどういうことか」について理解し、トランジスタやLED(発光ダイオード)、太陽電池といった半導体デバイスが、どのような原理で動作しているかを説明できるようになる。
【授業概要(キーワード)】
半導体、バンド理論、pn接合、トランジスタ、LED、太陽電池
【科目の位置付け】
この授業では、実践的な有機デバイス研究のためには必ず知っておかなければならない、基本的な知識を学ぶ。
【授業計画】
・授業の方法
板書を中心として、適宜パワーポイント等を使った講義を行う。
・日程
1.固体中の電子 2.電気伝導のメカニズム 3.半導体中のキャリア濃度 4.pn接合 5.トランジスタ 6.光とは何か ~電磁波と光子~ 7.LEDと太陽電池の原理 8.無機半導体と有機半導体の違い
【学習の方法】
・受講のあり方
授業中の私語・メール交換等を慎むこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
講義後、各回の講義のポイントとなる概念を抜き出し、前後の講義との関連性を考えるようにする。
【成績の評価】
・基準
半導体の物質としての性質や、デバイスへの動作原理について、正しく理解していることを合格の基準とする。
・方法
出席、期末テスト、受講状況に基づいて総合的に評価し、60点以上を合格とする。
【テキスト・参考書】
「半導体工学」、渡辺英夫著、コロナ社 「絵から学ぶ半導体デバイス工学」、谷口研二他著、朝倉書店
【その他】
・オフィス・アワー
講義直後、あるいは適宜別日に時間を設けて質問等を受け付ける。
|