エンジニアリング創成
 Engineering Design
 担当教員:機械システム工学科担当教員(KIKAI SHISUTEMU KOUGAKKA TANTOUKYOUIN)
 担当教員の所属:理工学研究科
 開講学年:3年  開講学期:後期  単位数:5単位  開講形態:実験
 開講対象:機械システム工学科  科目区分:専門科目・必修 
【授業の目的】
少人数(5名~8名程度)のグループで,与えられた課題に取り組む.課題はグループ別に担当教員の専門分野から与える.機械工学における基本的な知識を応用し,実験,シミュレーション,調査,設計などを通して課題を解決する.実験やシミュレーション方法の立案,実施計画をグループでのディスカッションを通して行う.
授業の最終回には全グループで「ポスターセッション」形式の発表会を実施し,他のグループの教員・学生からの質問などに応じる.課題に含まれる工学的問題とその解決方法,観察や計測の結果,計画の遂行状況などをレポートにまとめる.

【授業の到達目標】
1. 課題解決に向け,行動手順(実験・シミュレーションの内容と日程)を計画できること.グループ内での役割分担を決め,遂行できること(学習・教育到達目標 C,J).
2. 課題に含まれる問題を正しく抽出でき,複数の問題解決方法,設計方法,実験方法などをグループ活動によって立案できること.また,その考え方や得られた成果を正しく説明できること(学習・教育到達目標 D).
3. 実験やシミュレーションの方法や手順を正しく理解し遂行できること(学習・教育到達目標 E).
4. 提案した複数の解決案の中からグループでの議論により,実施する課題解決の方法を決定できること.また,実験装置やソフトウエアの適切な操作ができること(学習・教育到達目標 J).
5. 専門分野に関する文献を調査する等して,機械工学分野の新しい知識や情報を収集できること.習得した知識を基に,専門用語を正しく使用して議論できること.また図や表を効果的に用いて論理構成が明確なレポートをまとめることができること(学習・教育到達目標 H,I,J).

【授業概要(キーワード)】
機械工学の主要分野に関する実験,得られた結果の解析・考察,実験計画

【科目の位置付け】
この授業は機械システム工学科の学習・教育到達目標の(C)「計画的遂行能力とグループ活動能力」(0.1); (D)「創造力,自主的行動力およびコミュニケーション能力」(0.2); (E)「自発的・継続的学習能力」(0.2); (H)「実践的機械工学」(0.2); (I)「開発・設計・生産技術およびデザイン能力(0.2); (J)「実験・シミュレーションの計画・遂行力」(0.1); に対応する重要な科目である.括弧内の数値は重みを表わす.

【授業計画】
・授業の方法
5~8名程度の少人数のグループに分けれて,270分×15週間でひとつのテーマを履修する.最終週にプレゼンテーション(ポスター形式)を実施する.
・日程
このクラスは水曜日に受講する学生を対象としている.以下のテーマは平成29年度に実施したもので,テーマは年度によって変更されることがある.

構造強度に関わる新コンテストの開発と試行
からくり工作で機械の仕組みを学ぼう
やわらか素材と3Dプリンターで「新価値ものづくり」に挑戦
自分で設計して、加工して、動かしてみよう!
困りごとを解決して実用新案を目指そう
音場の可視化測定ロボットの開発
カーテン騒音測定システムの開発
釣り電動リールの騒音会分析
卵落下実験による衝撃吸収材料の研究
流体力を利用する実験
熱物性テスターによる固体の熱物性測定
タコの試作と飛翔
流れの数値シミュレーション
液体下降旋回流の実験
伝熱促進法に関する検討
小型熱交換器の性能評価法
風を受ける「マイクロ風力発電機」,またはその逆の風を送る「マイクロ送風機」
の設計・製作
マイクロバブルを応用した自由課題
環境測定方法の開発と評価
企業と連携した新素材開発と強度設計
マイクロマシン・MEMSの設計・製作
インタラクティブなヒューマンインタフェースの設計・製作
マイコン制御ロボット
アイディア設計・製作コンテスト
最先端レーザシステムでの3D微細構造形成
マイクロ液体アクチュエータ作製
球体型全方向駆動歯車の研究
全方向移動ロボットの研究
全方向駆動歯車を用いた対人インターフェース
高い安全性を持つロボットと人間の協調作業の研究
ソフトアクチュエータでロボットを動かそう

【学習の方法】
・受講のあり方
全回出席することが前提である.
授業時間中に課題に対して効率的に取り組めるよう,必要な予備知識について各授業前に予習しておく.
次回授業の際に課題に対して有効に取り組めるよう,授業時間に得た学習内容は,自分でまとめて十分に復習し,理解を深めておく.
・授業時間外学習へのアドバイス
各テーマに応じて個別に指示する.

【成績の評価】
・基準
専用の採点票にもとづき100点満点で評価する.採点票はガイダンスの際に示す.評価内容は,到達目標1(学習・教育到達目標 C,J)に関する項目20%,到達目標2(学習・教育到達目標 D)に関する項目20%,到達目標3(学習・教育到達目標 E)に関する項目20%,到達目標4(学習・教育到達目標 J)に関する項目20%,到達目標5(学習・教育到達目標H,I,J)に関する項目20%である.60点以上で単位を認定する.
・方法
提出したレポートとプレゼンテーションの実施状況を重点的に評価する.

【テキスト・参考書】
テキストはテーマごとに指示される.
参考書は必要に応じて各テーマごとに指示される.

【その他】
・学生へのメッセージ
積極的に取り組み,自分の個性を出す工夫が大切である.
テーマは年度によって変更されることがある.
・オフィス・アワー
各担当教員ごとに学科掲示板に示される.

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