生物化学実験
 Basic Experiments of Biosciences and Biotechnology
 担当教員:バイオ化学工学科担当教員(Faculty Members of Biochemical Engineering Department)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)バイオ化学工学分野
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:実験
 開講対象:バイオ化学工学科  科目区分:専門科目・必修 
【授業の目的】
生物・バイオ分野の実験を通して、生物・バイオ実験の基礎的原理・操作を学ぶ。
実験材料、器具、薬品の適切な取り扱いを学ぶとともに、実験操作や観察結果を正確に記述し、それらに対して適切で合理的な考察をレポートにまとめられるようにする。テーマごとの実験指針はテキストに示す。

【授業の到達目標】
正しい方法で実験を行い、得られた結果を正確に記録・記述してまとめる。さらに方法や結果について自ら議論・考察してレポートを作成することにより、生物・バイオ分野での基礎的実験原理・操作を習得する。

【授業概要(キーワード)】
解剖技術、染色標本、顕微鏡操作、活動電位、細胞形態、タンパク精製、電気泳動、タンパク定量、培養技術、培養細胞、細胞増殖、動物実験、無菌操作、パスツーリゼーション、発酵

【科目の位置付け】
本実験はバイオ化学工学科のいずれの教育目標にも対応している必修科目である。本実験に関連する科目:細胞生物学I・II、生化学I・II、遺伝子工学、応用細胞工学、感覚生理学、微生物学。

【授業計画】
・授業の方法
本実験は全15回(4テーマ)で構成されています。動物実験を行うために、実験参加者は本実験を受講する前に必ず動物実験に係る教育訓練を受けることが義務づけられています。
・日程
第1回.全体ガイダンス・安全講習・注意事項
第2-4回.解剖・組織・細胞学実験: 解剖と標本作成、染色と観察、培養細胞の観察
第5-7回.神経生理実験:カエル坐骨神経束の活動電位(細胞外誘導法のための差動増幅器と測定系動作確認、活動電位の測定)、感覚細胞の形態観察
第8-10回.生化学実験: 卵白からのリゾチーム精製,タンパク質の定量及び電気泳動による純度検定と分子量推定、酵母の解糖と発酵の観察
第11-13回.微生物学実験:滅菌法の習得、大腸菌の増殖速度の測定、食品微生物の利用
第14回.実験器具の点検
第15回.全体を通してのまとめ
各実験テーマの実施順番は変更されることがあり、具体的な日程は開講時に通知する。

【学習の方法】
・受講のあり方
実験は、事前に十分に予習して、必ず方法や手順等を把握した状態で望むこと。白衣、保護メガネ、名札、タオル、上履きを必ず持参すること。実験室のある9号館は土足厳禁。飲食、携帯電話の使用等の他、他者の迷惑となる行為を行なう者には受講を許可せず欠席扱いとすることがある。気分が悪くなった等の場合は速やかに担当かティーチングアシスタントに申し出ること。テキストや必要な参考書は持参すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
実験前日までに実験内容や方法を頭に入れておくこと。実験の背景となる関連事項について復習し、調べておくこと。
実験方法・実験条件および結果が正確に記録され、分かりやすくまとめられているか確認してノートを整理すること。実験レポートは、テーマごとの指示に従って作成し提出すること。提出期限、提出方法、提出場所は、担当教職員より指示される。

【成績の評価】
・基準
成績の評価は、レポートの評価から判定し、各レポートの採点結果が全て60点以上で合格とする。図表やデータなど印刷が必要な部分の他は、レポートは原則として手書きで記述すること。積極的・能動的に実験しない、実験に集中しないなど、実験に取り組む上で不適切な態度・姿勢は減点の対象となる。
・方法
上記各実験項目についてのレポートをもとに評価し採点する。課された全てのレポートの提出を前提とする。

【テキスト・参考書】
テキスト:生物化学実験テキスト(バイオ化学工学・実験テキストに含まれる)
参考書:下記の書籍に加えて関連科目で使用の教科書・参考書。テキスト内で指定の参考書。その他、ガイダンス時に各実験項目で指定のもの。
解剖・組織学実験参考書:L.P.ガートナー、J.L.ハイアット著「最新 カラー 『組織学』」(西村書店)4900円+税; 藤田尚男、藤田恒夫著「標準組織学 各論 第4版」(医学書院)12600円+税。

【その他】
・学生へのメッセージ
グループ単位の実験では積極的に実験に参加し、自ら実験することに特に留意すること。必ず自分の頭で考え、議論し、理解し、考察すること。不明点や疑問点は自分で調べ、教員に質問するなどして解決すること。文献(Web上の記述を含む)をレポート中で引用する場合には適切に引用し、引用箇所や文献を明示すること。原則として欠席は認められない。遅刻者には実験をさせず欠席扱いとする場合がある。無断欠席、遅刻による欠席扱い、レポート提出遅れ・不提出のいずれかが一度でもあれば単位が認定されない。実験という性質上、実験の順番の変更がある場合がある。
・オフィス・アワー
阿部宏之(水)17:00-18:00; 黒谷玲子(水)16:00-17:00; 恒成 隆(月)16:00-17:00; 今野博行(水)16:00-17:00; 矢野成和(火)17:00-18:00;横山智哉子(水)16:00-17:00

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