【授業の目的】
日本列島の歴史における古代は、国家が成立・展開した時代である。この古代国家は、「崩壊」して中世に移行するとも評価されるが、古代国家は日本史を学ぶ上でも、日本に生きてゆく上でも、極めて大きな足跡を残した。本講義では、古代を概観し、この時代を日本列島の基礎的な枠組を形成した時期と位置づけてゆく。
【授業の到達目標】
積極的に授業に参加して講義内容を理解し、日本古代史に関する体系的な歴史像と、事実の積み重ねによって歴史を復元する思考を修得する。それらを自らの言葉で論理的に説明をすることができる。
【授業概要(キーワード)】
日本古代史、律令国家
【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、カリキュラム・マップを参照し、よく理解したうえで履修してください。
【授業計画】
・授業の方法
講義形式(板書・スライドを用いる)
・日程
第1回:イントロダクション~「王」の誕生~ 第2回:治天下大王の世界 第3回:古代国家の形成 第4回:東アジアの中の日本 第5回:倭国から日本へ 第6回:天皇と律令制 第7回:律令国家の支配構造 第8回:律令国家の地方支配 第9回:律令国家の展開 第10回: 律令国家と東北地方 第11回:平安遷都と国制の転換① 第12回:平安遷都と国制の転換② 第13回:古代国家は崩壊するか 第14回:古代国家と中世社会 第15回:まとめと試験
【学習の方法】
・受講のあり方
板書やスライドだけではなく、口頭で述べた内容もノートに取ること。疑問などがあれば積極的に質問すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
参考文献を随時紹介するので、事前に関連する時代のものに目を通しておくことが望ましい。また、授業後には、ノート・配布資料を再確認して疑問点を調べるか、教員に質問すること。
【成績の評価】
・基準
期末試験の他に、毎回小レポートを課し、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いのそれぞれの項目について判定し、その合計点を用いて判定します。基準は1)日本の古代について関心を持ち、具体的事例や現状を説明し、問題点を明確に指摘できる。2)重要な語句を簡単な言葉で解説できる。3)授業に積極的に参加し、毎回の内容について質問や所感を述べることができる。
・方法
出席・授業内小レポート(30点) 論述試験(70点)
【テキスト・参考書】
テキストは指定しない。 参考文献: 石母田正『日本の古代国家』(岩波文庫) 出口雄一・神野清・十川陽一・山本英貴『概説日本法制史』(弘文堂) このほか、随時紹介する。
【その他】
・オフィス・アワー
金曜日11時30分~12時30分 十川研究室
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