工業力学
 Engineering Mechanics
 担当教員:Langthjem Mikael(ランジェム ミカエル)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)機械システム工学分野
 開講学年:1年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:システム創成工学科  科目区分:専門科目・選択 
【授業の目的】
現在の機械工学および機械工業を始めとする諸工業は,ニュートンの法則によって体系化された力学の基礎の上に成り立っている.本科目では、力とニュートン力学,力のつり合い,力のモーメントおよび物体の運動など,機械工学を理解する上で不可欠な,力学の基礎的事項について修得する.
最初に力,力の単位と次元,および力学を扱う上で重要なベクトル,微積分の基礎および多重積分など数学的基礎について学習する.また,質点,質点系,および剛体など,力の作用する対象物について理解し.重心や質量の中心について学ぶ.力のつり合いを考える靜力学を学び,質点の運動,仕事およびエネルギーなど質点の動力学について検討する.最後に質点系および剛体の動力学,慣性モーメントや回転半径について理解する.以上の内容について,原則として教科書の項目に従って学習を行い,例題および演習を交えて講義を進める.

【授業の到達目標】
ベクトル演算,多重積分などの数学の基礎的知識を用いて,力学的現象を理解することを目標とする.

【授業概要(キーワード)】
自然科学の基礎:物理学の基礎.
運動と振動:静力学,運動の法則,質点の力学,質点系の力学,剛体の力学,機構の力学(キネマチックス).

【科目の位置付け】
機械システム工学科の学習・教育目標(A))[工学の基礎力]及び(G)[機械工学の基礎力]を養成する科目である。

【授業計画】
・授業の方法
講義の前半は,新しい理論や問題を説明する.後半は学生たちが(前半と)関連した問題を自分たちで解く.その後,教官は答えを説明し,学生から質問がでればそれに答える.
・日程
第1週~4週 力とモーメント,力のつり合い,重心、滑車
第4週~7週 直線運動,平面運動、運動方程式
第8週 ここまでの総括および中間試験
第 9週~10週 剛体の運動,摩擦
第11週~13週 力積と運動量,仕事,エネルギー、動力
第14週 復習
第15週 総括および期末試験

【学習の方法】
・受講のあり方
講義に出席し,話を良く聞き,疑問点がある場合は積極的に質問すること.
・授業時間外学習へのアドバイス
講義の前,自分でテキストを簡単に読んでおく.
講義ノートを点検,整理して不備な箇所をテキスト,参考書等で補充しておくこと.演習問題を行うこと.

【成績の評価】
・基準
1) 力及びモーメントを理解,説明できる。また,力の釣り合いを理解できる。
2) ニュートンの法則を理解, 問題を解く為応用できる。
3) 仕事・エネルギー原理を理解,説明できる。
・方法
期末筆記試験を60点,演習およびレポート、またはミニテストなどを40点とし,成績を決定する。合格ラインは60点とする。

【テキスト・参考書】
(著者)青木 弘,木谷 晋,(書名)工業力学(第3版・新装版),(出版社)森北出版株式会社,2010年,(2000円(税別))
(1) J.P. Den Hartog: Mechanics. Dover Publications,1961,1575円
(2) James Stewart: Calculus, 6th ed. Thomson Brooks/Cole Pub. Co., 2008, 約6800円

【その他】
・学生へのメッセージ
暗記するのではなく理解することに心がけること.
簡単な微分方程式やベクトル,数学公式など,高校において習った基礎知識について復習しておくこと.
・オフィス・アワー
毎日16:00-17:00,相談受場所:工学部6号館、6-305号室.

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