物理学Ⅰ
 Physics I
 担当教員:中島 龍也(NAKAJIMA Tatsuya)
 担当教員の所属:工学部非常勤講師
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:情報・エレクトロニクス学科  科目区分:専門基礎科目・選択必修 
【授業の目的】
工学の基礎である物理学への理解を深めるために,力学についての基本的な知識を得ることを目的とする。まず,質点の力学で学んだことを簡単に復習した後,複数の質点から構成される「質点系」や,有限の大きさをもつ「剛体」の力学について学習する.

【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は,(1) 質点系の運動量保存則を理解し、二つの質点が衝突した後の運動を計算できる.(2) 質点系の重心運動と相対運動を理解し、力や運動エネルギーが計算できる.(3) 質点系の角運動量保存則を理解し、力のモーメントが計算できる.(4) 剛体の回転運動を理解し、慣性モーメントの意味が説明できる.(5) 種々の形状をした剛体の慣性モーメントが計算できる.(6) 剛体の回転運動を運動方程式から求めることができる.

【授業概要(キーワード)】
質点系、剛体、角運動量、慣性モーメント、力のモーメント、運動量保存則

【科目の位置付け】
基盤教育科目「力学の基礎(物理学)」,専門教育科目「物理学基礎」,「物理学I」,「物理学II」の4科目を学ぶことによって,体系化された物理学を理解できるようになっている。

【授業計画】
・授業の方法
この授業は初級(52015),中級(52016)の2クラス開講とする.講義は,主に演習問題を解きながら説明する方法で進める.この中級クラスでは実力向上を目指して多くの演習問題を扱う.一方,初級クラスでは基礎力の充実を目指して比較的少数の例題を丁寧に解説し,高等学校で物理を学ばなかった学生や,物理が苦手な学生にも理解できるように丁寧に説明する.講義で取扱う物理現象は2クラスとも共通であり,中間・期末試験内容および成績評価基準も同一である.
・日程
[1]習熟度テストおよびその解説
[2]ニュートンの法則
[3]自由落下運動
[4]束縛運動,単振り子,単振動
[5]運動量と保存則
[6]力のモーメントと角運動量
[7]質点系の運動方程式
[8]2個の質点の衝突
[9]質点系の重心
[10]中間試験とその解説
[11]剛体と質点系の比較
[12]慣性モーメント
[13]各種剛体の慣性モーメントの導出
[14]剛体の運動方程式
[15]期末試験とその解説

【学習の方法】
・受講のあり方
「質点の力学(物理学)」を理解していることが前提であるが,理解が不足している場合は事前に自習しておくこと.
・授業時間外学習へのアドバイス
授業は,教科書に沿って進めて行くので,扱った例題や演習問題の内容を完全に理解できるように復習し,次回の講義箇所を読んで予習すること.

【成績の評価】
・基準
与えられた問題設定に適応して、ニュートンの運動方程式を正しく定式化し、その微分方程式を解くことによって、物体の運動状態を正しく計算できることを合格の基準とする。
・方法
科目の達成目標に記載の項目について試験を行ない,以下の基準を満足したものを合格とする.中間試験40点,期末試験60点の合計100点満点で,60点以上を単位認定する.

【テキスト・参考書】
テキスト:森田博昭・安達義也・加藤宏朗・金子武次郎「工学基礎・物体の運動」学術図書出版社

【その他】
・学生へのメッセージ
講義内容に関連する資料は,WebClassで公開します.必ずWebClassにも登録して下さい.
・オフィス・アワー
質問などがある場合は,講義終了後に直接問い合わせてください.

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