【授業の目的】
高分子・有機材料の基礎実験技術の習得。 高分子・有機材料の研究・開発・応用に必須の基礎的な実験技術を、材料合成・評価・成形までを含んだ実験で修得する。
【授業の到達目標】
機能性高分子材料の「研究・開発・応用」に携わる技術者・研究者は、「化学と物理」双方の技術と知識が必要とされる。本実験はいくつかの必須の内容を概観しつつ、3年次の実験や卒業研究への導入編としての位置付けをもつ。
【授業概要(キーワード)】
ラジカル重合、重縮合 、高分子ゲル、分子量測定 、光学特性、蛍光、ゴム弾性 、成形加工、溶融体粘度
【科目の位置付け】
この科目は、高分子・有機材料の基礎であると共に、今後の卒業研究を行う時の基礎ともなっている。
【授業計画】
・授業の方法
実験を少人数単位で実施する。目の前で起きていることを良く観察する。各自、実験結果をまとめ、関連する課題を調べて、レポートを提出する。
・日程
高分子材料の合成、評価、成形の各ステージで、それぞれ数回シリーズの実験を行う。受講者は数名単位のグループに分かれて順不同で実験を行う。
1. ラジカル重合 ポリメタクリル酸メチルの合成 2. 重縮合 ポリアミドの合成(6,10ナイロンと6ナイロン) 3. 高分子ゲルの合成 ポリアクリルアミドゲルの合成 4. 分子量測定 オストワルド粘度計による分子量測定 5. 光学特性 発光材料の合成,光学特性評価 6. 蛍光(電子スペクトル) ローダミンとアントラセンの蛍光スペクトル測定 7. ゴム弾性 エントロピー弾性(ゴムの伸びとおもりの重さ,温度の関係) 8. 成形加工(射出,押出(紡糸),ブロー) 各種成形法の概略とPP,PEを用いた各種成形 9. 溶融体粘度 熱可塑性高分子の融液粘度の測定
【学習の方法】
・受講のあり方
実験の段取りを立てて、各自実験し、その結果をまとめるとともに、関連する課題を調べてレポートを作成する。
・授業時間外学習へのアドバイス
あらかじめ実験テキストを綿密に調べておくことが最も重要である。 各実験には関連する課題が付されている。これについて各自調べ実験結果の考察をする。
【成績の評価】
・基準
各テーマの実験への取り組み方、レポートの内容、出席状況を総合して評価する。
・方法
全ての実験を必ず行い、レポートを提出すること。レポートの内容により評価を行う。
【テキスト・参考書】
専用の実験テキストを使用する。 各ステージの担当教員から紹介される。レポート作成時の参考となる。
【その他】
・学生へのメッセージ
本科目用の実験ノートを必ず用意すること。実験ノートの作成状況を時間中にチェックすることがある。実験によっては白衣、実験用保護眼鏡の着用が必要な場合がある。担当教員の指示に従うこと。関数電卓、筆記具も必ず持参すること。
・オフィス・アワー
質問等がある場合は、各テーマの担当教員にそれぞれ確認すること。
|