化学数学
 Mathematics for Chemical Engineers
 担当教員:小竹 直哉(KOTAKE Naoya),樋口 健志(HIGUCHI Takeshi)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)化学・バイオ工学分野
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:化学・バイオ工学科  科目区分:専門科目・選択必修 
【授業の目的】
化学技術者に限らず,全ての技術者が身につけるべき重要な能力の一つが”数値と数式の取り扱い方”です。ここでは常微分方程式の意味の理解とその解き方を修得し,実際の化学および化学工学的な問題を微分方程式で表し,適切な境界条件下で解を得ることができるようにすることを目的とします。

【授業の到達目標】
この化学数学を履修した学生は,
1) 常微分方程式の解き方を習得し,一般解を得ることができるようになります。
2) 化学,化学工学分野を中心とした問題を微分方程式で表現し,特殊解,数値解を得ることができようになります。
3) 解いた問題に関して,得た解を吟味することができようになります。

【授業概要(キーワード)】
微積分,常微分方程式,物質収支

【科目の位置付け】
この科目は化学・バイオ工学科のカリキュラムポリシー1.(1)に対応する選択必修科目であり,教職免許科目(工業)に関係します。

【授業計画】
・授業の方法
授業はテキストの内容を中心に,教員の作成した教材(補足資料,練習問題)と併用して進めます。さらに,授業内容理解のために,演習も積極的に行います。
・日程
1週:イントロダクション(微分方程式とは(主に常微分方程式について説明))
2-4週:一階微分方程式(変数分離形,同次形)の解法,5-6週:一階微分方程式(線形,ベルヌーイ形)の解法,7-8週:一階線形微分方程式の応用(物質収支による微分方程式の構築,初期条件,境界条件の使い方。),9-10週:一階微分方程式(高次形)の解法,11-13週:二階線形微分方程式の解法(同次形,非同次形),14-15週:総まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
 演習問題に関係する内容の説明,解説は前回の授業において行うので問題は自らが積極的に手を動かし,設問に解答することが大切です。 問題の解答は適宜ランダムに指名するので,各自,復習することが重要になります。
・授業時間外学習へのアドバイス
指名された者が黒板に板書する場合があるので,前回の授業内容を復習し演習問題を予め解いておくことが必須です(演習問題は,前回授業にて配付)。
微分方程式の解法の修得には多くの問題を解いて慣れる必要があるので,積極的に復習するようにしましょう。

【成績の評価】
・基準
1) 常微分方程式の解き方を習得し,一般解を得ることができることを合格の基準とします。
2) 化学,化学工学分野を中心とした問題を微分方程式で表現し,特殊解,数値解を得ることができることを合格の基準とします。
3) 解いた問題に関して,得た解を吟味することができることを合格の基準とします。
・方法
筆記試験の結果を中心に以下のように成績を決定する。
中間試験:45点,期末試験:45点,授業参加点(演習問題の解答など):10点の合計100点のうち,60点以上を合格とします。

【テキスト・参考書】
テキスト:寺田・坂田 共著,基本例解テキスト 微分方程式,サイエンス社,1450円+税
大学生協で入手可。
この他に演習問題のプリント等を配布する。
参考書:小川・黒田・吉川共著,「化学工学のための数学」,数理工学社,2200円+税
寺田・坂田・斎藤 共著,サイエンスライブラリ演習数学=4「演習 微分方程式」,サイエンス社,1785円(本体1700円+税)
原・松永 共著,常微分方程式入門 第3版,共立出版,(本体2000円+税)
その他,一般教養および専門基礎科目の数学(特に微分積分に関するもの)で使用したテキストなど

【その他】
・学生へのメッセージ
授業を良く聞き,必ず復習を行うようにしてください。微分方程式は,テキストの問題やプリントの問題などをなるべく多く解くように心がけてください。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」は,樋口:毎週月曜日16時~17時(3号館4101号室),小竹:毎週金曜日16時~17時(3号館1210号室)において設けます。

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