細胞生物学Ⅱ
 Cell Biology II
 担当教員:恒成 隆(TSUNENARI Takashi)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)化学・バイオ工学分野
 開講学年:2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:化学・バイオ工学科  科目区分:専門科目・選択必修 
【授業の目的】
生体の中での情報伝達にかかわる細胞機能を主に取り扱いながら、タンパク質の構造と機能の連関や調節、細胞膜の構造と機能を学び、膜の興奮(活動電位)と神経細胞の働きを把握する。さらに、細胞間や細胞内の情報伝達機構について学ぶ。
バイオ系技術・工学において重要となる生物科学事項のうち、細胞・組織・生体に関する知識をもとに、それらの機能について理解を深める。

【授業の到達目標】
細胞の生物学や、組織・生体の構造・機能についての重要事項を正しく理解し知識を獲得できること。誤った記述や誤解があれば、得た知識に基づいて誤りを指摘し修正することができること。

【授業概要(キーワード)】
神経細胞、活動電位、イオンチャネル、シナプス、タンパク質の構造機能連関、情報伝達、筋肉収縮

【科目の位置付け】
本科目の基礎となる科目:細胞生物学I。本科目は,主に教育目標の専門知識の習得に対応する。

【授業計画】
・授業の方法
テキスト、板書、PCを用いたプロジェクター、プリント資料等を併用した講義を行う。
・日程
1.授業計画説明
2.細胞機能要素の基礎I(脂質二重層と膜タンパク質)
3.細胞機能要素の基礎II(タンパク質の構造と機能)
4.細胞機能要素の基礎III(タンパク質の機能調節)
5.神経細胞I(イオンチャネルと膜電位)
6.神経細胞II(活動電位の発生と伝導)
7.神経細胞III(シナプス伝達)
8.中間試験と解説
9.筋肉の興奮と収縮(運動神経、骨格筋)
10.細胞間シグナル伝達I(シグナル伝達の様式、ホルモン)
11.細胞間シグナル伝達II(受容体の種類)
12.細胞内信号変換I
13.細胞内信号変換II
14.心臓の機能
15.期末試験と解説

【学習の方法】
・受講のあり方
授業でのノートは板書を書き写すだけでなく、要点が何かを考えながらまとめていくことが大切です。 不明点・疑問点は積極的に質問するようにしてください。
・授業時間外学習へのアドバイス
テキストや参考書などの関連部分を事前によく読んでおく。特に難解だと感じた部分や専門用語について下調べをしておく。
授業中にとったノートに、あらためて要点を追記しながら、理解の不十分な部分を明確にすることが肝要です。復習でもわからなかった部分はそのままにせず、さらに質問してください。

【成績の評価】
・基準
中間試験と期末試験の合計点を、100点満点に換算して評価する。60点以上を合格とする。ただし、出席2/3以上を必須条件とする。
・方法
中間試験と期末試験、2回の筆記試験で総合的に評価する。ただし、出席2/3以上を必須条件とする。

【テキスト・参考書】
テキスト:Bruce Albertsら著、中村桂子ら監訳「Essential 細胞生物学 原書第4版」南江堂(2016)8000円+税
参考書:Bruce Albertsら著、中村桂子ら訳「細胞の分子生物学 第5版」ニュートンプレス(2010)22300円+税;杉 春夫「神経とシナプスの科学 現代脳研究の源流」講談社ブルーバックス(2015)1080円+税;Mark Bearら著、加藤宏司ら訳「神経科学 -脳の探求-」西村書店(2007);坂本順司著「理工系のための生物学」裳華房(2009)2700円+税。

【その他】
・学生へのメッセージ
授業中でも授業後でも、わかりにくいと思ったことや、正しく理解しているか疑問な時など、積極的に質問することが重要です。また、授業で扱う重要項目や専門用語などは、その意味や内容を、各種の方法により自分で調べていく作業も、理解を深める上で大変重要になります。
「細胞生物学I」に引き続く内容です。
・オフィス・アワー
質問等がある場合は、月曜16~17時 9号館7階9-701にて。

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