ソフトマテリアル工学
 Soft Matter Engineering
 担当教員:熊木 治郎(KUMAKI Jiro)
 担当教員の所属:大学院有機材料システム研究科有機材料システム専攻
 開講学年:3年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:高分子・有機材料工学科  科目区分:専門科目・選択必修(光・電子材料工学、高分子物性工学、高分子合成化学) 
【授業の目的】
ソフトマテリアルとは、金属や無機材料のようなハード材料に対する柔らかい(ソフトな)材料の総称である。本講義では、その代表的な材料である高分子の基礎を学習した後、液晶、ゲルを取り上げ、その基本的な特性を理解させる。

【授業の到達目標】
1)高分子鎖の広がりについて説明できる。2)Flory-Hugginsの格子理論を理解し、高分子の熱力学的特性を説明できる。3)高分子の固体構造の基礎を説明できる。4)液晶の基本的な特性を説明できる。5)ゲルの基本的な特性を説明できる。

【授業概要(キーワード)】
高分子、液晶、ゲル

【科目の位置付け】
基礎となる科目:高分子物理化学I, II, 光・電子材料工学概論、高分子物性工学概論

【授業計画】
・授業の方法
授業は、講義(パワーポイント)で行い、必要に応じて資料を配布する。
・日程
第1回:はじめに(ソフトマテリアルとは)
第2回:高分子鎖の構造
第3回:高分子熱力学の基礎
第4回:高分子の重合基礎
第5回:高分子の非晶状態とガラス転移
第6回:高分子の結晶
第7回:高分子の高次構造解析
第8回:前半部分のまとめ
第9回:中間試験、試験の解説
第10回:液晶の相転移と構造
第11回:液晶の電気光学的性質
第12回:高分子液晶
第13回:ゲル
第14回:後半部分のまとめ
第15回:試験、および試験の解説

【学習の方法】
・受講のあり方
分からないことがあれば、積極的に質問し、疑問点を解消すること。また参考書等を用いて、理解に努めること。
・授業時間外学習へのアドバイス
前回の講義を受け、次の講義で説明されるテキスト等の該当箇所に目を通しておくこと。疑問点を残さないように復習して下さい。

【成績の評価】
・基準
中間試験、期末試験に出席状況を加味し、100点満点中、60点を合格とする。
・方法
出席状況、中間試験、期末試験の結果を総合的に判断する。60点以上を合格とする。

【テキスト・参考書】
テキスト:適時資料を配布する。
参考書:
村橋ら編 「高分子化学(第5版)」 共立出版
高分子学会編「基礎高分子科学」東京化学同人
高分子学会偏「高分子科学の基礎(第2版)」東京化学同人
北野ら著「高分子の化学」三共出版
竹添、渡辺著「液晶・高分子入門」裳華房
松本、角田著「液晶の基礎と応用」工業調査会
西久保著「最新ディスプレイ技術の基本と仕組み(第2版)」秀和システム
宮田著「高分子ゲル(高分子基礎科学One Point)」共立出版
山内,廣川著「機能性ゲル(高分子新素材One Point)」共立出版(絶版,図書館所蔵)
吉田著「高分子ゲル(高分子先端材料One Point)」共立出版

【その他】
・学生へのメッセージ
高分子物理化学I, II, 光・電子材料工学概論を履修済みであることが望ましい。
・オフィス・アワー
特に時間は設けないが、希望に応じて随時行うので、直接研究室をたずねること。

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