化粧品学
 Cosmetic Science
 担当教員:野々村 美宗(NONOMURA Yoshimune)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)バイオ化学工学分野
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:化学・バイオ工学科  科目区分:専門教育科目 
【授業の目的】
化学・バイオ工学分野の知識と技能を身につけるために、化粧品を設計し、製造する上で必要な皮膚科学・毛髪科学さらに処方を設計する上で重要な界面化学について理解することを目的とする。また、具体的な洗浄料・スキンケア化粧品・メイクアップ化粧品の機能とそれを支える技術に関する知識を身につける。

【授業の到達目標】
(a) 皮膚の構造と機能について知り、スキンケアの理論と技術を説明できるようになる。 (b) メイクアップの理論と技術を説明できるようになる。 (c) 化粧品製造で用いられる乳化・分散・可溶化技術を説明できるようになる。 (d) 実際の洗浄・スキンケア・メイクアップ化粧料の処方を提案するための基礎を身につける。

【授業概要(キーワード)】
皮膚科学、乳化、分散、可溶化、ナノ材料、洗浄、スキンケア、メイクアップ

【科目の位置付け】
この授業は化学・バイオ工学の基礎知識とそれを応用する能力を身につけるためのものである(化学・バイオ工学科のディプロマ・ポリシー)。

【授業計画】
・授業の方法
教員からの一方通行の授業でなく、学生の発表・質疑応答によって授業を進めていく。また、化粧品およびその関連分野で活躍している研究者・技術者による講義も行い、実務に対する理解を深める。
・日程
第1週 イントロダクション
第2週 皮膚の構造とスキンケアテクノロジー① 保湿
第3週 皮膚の構造とスキンケアテクノロジー② 美白
第4週 皮膚の構造とスキンケアテクノロジー③ アンチエイジング
第5週 毛髪の構造とヘアケアテクノロジー① シャンプー・リンス
第6週 毛髪の構造とヘアケアテクノロジー② 育毛・ヘアカラー   
第7週 メイクアップの理論とテクノロジー① 顔料の光学特性とメイクアップ 第8週 メイクアップの理論とテクノロジー② 化粧持続性   
第9週 界面化学と処方設計① 界面活性剤
第10週 界面化学と処方設計② 乳化
第11週 界面化学と処方設計③ 分散
第12週 界面化学と処方設計④ 泡
第13週 化粧品開発・ビジネスの実際 
第14週 化粧品商品企画演習
第15週 期末試験と解説

【学習の方法】
・受講のあり方
パワーポイントで示される資料を基に内容を理解する。私語、食事、携帯電話の使用、遅刻など他の受講生の迷惑となる行為はしないこと。質問は随時受け付ける。
・授業時間外学習へのアドバイス
参考書などに目を通すこと。講義で取り上げた事例を復習すること。

【成績の評価】
・基準
皮膚科学・毛髪科学・製剤学に関する基本的な概念や用語を正しく理解し、実際の化粧品の事例に応用できることを合格の基準とする。
・方法
レポート20点+期末テスト80点。平常点を適宜加算して評点とする。

【テキスト・参考書】
教科書『化粧品 医薬部外品 医薬品のための界面化学』 野々村美宗著 フィレグランスジャーナル社

【その他】
・学生へのメッセージ
化粧品にはさまざまな先端技術が応用されている。本講義を通して、専門知識を身につけるだけでなく、先端技術がモノづくりに応用される過程を学んでほしい。
・オフィス・アワー
毎週水曜日16:00~17:00 3号館3105号室となります。

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