無機化学演習
 Inorganic chemistry Seminar
 担当教員:遠藤昌敏(ENDO Masatoshi)・川井貴裕(KAWAI Takahiro)・松嶋雄太(MATSUSHIMA Yuta)
 担当教員の所属:物質化学工学科
 開講学年:3年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:物質化学工学科  科目区分:専門科目・選択必修 
【授業の目的】
3年までの無機化学および分析化学系の講義で学習してきた内容を網羅的に演習するとともに、卒業研究でこれらの知識を活かせるような実践的な演習を実施する。

【授業の到達目標】
1)元素,無機化合物および無機固体の性質と反応を深く理解する。
2)錯体が命名でき,錯体の配位子置換反応と電子移動反応を予測できる。
3)無機化合物の状態,性質を理解するための実験方法を選択できる。
4)無機化学分野におけるテーマに対し調査,解析および評価を行うことができる。
5)化学物質に対する法令と廃棄法を理解する。

【授業概要(キーワード)】
無機化学(原子・結合・原子軌道・分子軌道・分析化学・錯体)

【科目の位置付け】
この演習は、化学・バイオ工学科のディプロマ・ポリシー3およびカリキュラム・ポリシー1(2)(3)に該当する。

【授業計画】
・授業の方法
本演習は15回からなる。各回ごとに設定された課題にそった演習を実施する。演習の具体的な進め方はガイダンスで知らせる。
・日程
次の内容に沿った演習を行う。
1.ガイダンス・無機化合物の命名
2.化学物質の性質
3.XRDによる結晶相同定
4.原子軌道と電子配置
5.錯体の色と電子遷移
6.実験器具、薬品の取扱いに関する演習
7.分析試料の前処理に関する基礎知識1
   酸、アルカリ試薬による金属、無機化合物の溶解
8.分析試料の前処理に関する基礎知識2
   試料の取扱い(ろ過、分解、分離、前濃縮)
9.分析に用いる基礎計算に関する演習問題
10.錯体の命名法と異性体
11.錯体の磁性
12.錯体の安定度とそれを支配する因子
13.配位子置換反応と電子移動反応
14.有機金属錯体
15.まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
私語,飲食,喫煙,携帯電話のほか,他の受講生の迷惑となる行為を行う者には受講を許可しないことがある。
※教科書や関連の参考書は毎回持参すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
指定された課題をベースにして教科書や参考書等を調査し,わからない部分を予めまとめておくことが望ましい。

【成績の評価】
・基準
毎回の演習で設定された課題を十分に理解し、毎回の小テスト・レポート課題に適切に解答できることが合格の基準である。
・方法
各回の演習を100点満点で評価し、総合的な評価が60点以上のとき合格とする。
S: 100~90,A: 90~80,B: 80~70,C: 70~60,F(不合格): 60点未満

【テキスト・参考書】
各演習担当の教員の指示に従い、演習に臨むようにすることが大切である。

【その他】
・学生へのメッセージ
この演習を履修する際は,化学・バイオ工学基礎Ⅰ、無機化学Ⅰ・Ⅱ,分析化学,物理化学Ⅰ,マテリアル化学 を修得していることが望ましい。
・オフィス・アワー
※各担当教員のオフィスアワーを確認し、直接該当教員の研究室をたずねること。

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