【授業の目的】
実際の機械の設計において必要となる,各種機械要素の基本知識と設計法について学ぶ.この講義では,ねじ(締結要素),拘束要素(軸受),伝達要素(軸,歯車)を取り上げる. 機械を設計する上で必要な機械要素に関する基礎知識と設計手法を身につけることをねらいにしている.
【授業の到達目標】
(1) 学習・教育到達目標C 設計する機械に適するねじを選定できること.[DP4] (2) 学習・教育到達目標C ねじの締め付けトルクを計算できること.[DP4] (3) 学習・教育到達目標C 設計する機械に適するころがり軸受を選定できること.[DP4] (4) 学習・教育到達目標C 設計する機械に適する動力伝導軸の直径を定めることができること.[DP4] (5) 学習・教育到達目標C 設計する機械に適する歯車列を選択できること.[DP4] (6) 学習・教育到達目標C インボリュート平歯車の幾何学的諸量を計算できること.[DP4] (7)学習・教育到達目標F 示された課題を理解し,自主的にそれを解いて期限内に提出することができること.[DP9]
【授業概要(キーワード)】
引張・圧縮・せん断応力とひずみ,材料の強度と許容応力,ねじり,応力集中,応力解析
【科目の位置付け】
この科目は設計・製図科目,機械工作に係わる科目に関連している. この科目は機械システム工学科の学習・教育到達目標の(C)「実践的機械工学」[CP3],(F)「自主的・継続的学習能力」[CP6]を養成するための選択科目である.
【授業計画】
・授業の方法
1回90分の講義および演習を15週にわたって実施する.15週には2回の筆記試験を含む.
・日程
第1週~第2週 軸の設計 (予習)専門科目「基礎材料力学」の曲げ,ねじりの内容を思い出しておく. (復習)講義中に指示する課題に取り組むこと. 第3週~6週 ねじ (予習)専門科目「基礎材料力学」の引張・圧縮・せん断応力とひずみの内容を思い出しておく. (復習)講義中に指示する課題に取り組むこと. 第7週 中間試験とその解説 第8週~第11週 歯車 (予習)高等学校の数学の平面図形に関する項目を思い出しておく. (復習)講義中に指示する課題に取り組むこと. 第12週~14週 ころがり軸受け (予習)軸受のカタログを読んでおく. (復習)講義中に指示する課題に取り組むこと. 第15週 期末試験とその解説
【学習の方法】
・受講のあり方
専門科目「基礎材料力学及び演習」で学んだ内容を実際に設計に適用する.よく思い出して復習しておくこと. 教室の前の方から着席すること.
・授業時間外学習へのアドバイス
必要に応じて指示する. 授業内で実施する演習の他に,各自で関連した演習課題を解くとよい.
【成績の評価】
・基準
2回の試験を行い,以下の事項を総合して60%が達成されたことが確認できたとき,合格基準を満たすものとする.
・設計する機械に適するねじを選定できること. ・ねじの締め付けトルクを計算できること. ・設計する機械に適するころがり軸受を選定できること. ・設計する機械に適する動力伝導軸の直径を定めることができること. ・設計する機械に適する歯車列を選択できること. ・インボリュート平歯車の幾何学的諸量を計算できること.
・方法
中間および期末試験をそれぞれ50点分とし,総合して100点満点のうち60点以上を合格とする.
【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しない.必要に応じてプリントを配る.
参考書: 吉本成香ほか,機械設計-機械の要素とシステムの設計,理工学社,(2006) 茶谷明義ほか,基礎からわかる機械設計学,森北出版,(2003) 景山克三ほか,大学課程機械要素設計,オーム社,(1984) 吉沢武男ほか,大学演習機械要素設計(改訂版),裳華房,(1966)
【その他】
・学生へのメッセージ
黒板のよく見える場所に座ること. 講義で理解できなかった点や,疑問に思ったことは積極的に質問にくること.
・オフィス・アワー
日時等は別途掲示するので,確認の上,直接,研究室をたずねること.
|