エンジニアリング創成Ⅱ(機械)
 Engineering Creation II
 担当教員:機械システム工学科教員(KIKAISHISUTEMUKOUGAKKAKYOUIN)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)機械システム工学分野
 開講学年:3年  開講学期:後期  単位数:3単位  開講形態:実験
 開講対象:機械システム工学科  科目区分:専門科目・必修 
【授業の目的】
少人数(5名~8名程度)のグループで,与えられた課題に取り組む.課題はグループ別に担当教員の専門分野から与える.機械工学における基本的な知識を応用し,実験,シミュレーション,調査,設計などを通して課題を解決する.実験やシミュレーション方法の立案,実施計画をグループでのディスカッションを通して行う.
授業の最終回には全グループで「ポスターセッション」形式の発表会を実施し,他のグループの教員・学生からの質問などに応じる.課題に含まれる工学的問題とその解決方法,観察や計測の結果,計画の遂行状況などをレポートにまとめる.

【授業の到達目標】
1. 課題解決に向け,行動手順(実験・シミュレーションの内容と日程)を計画できること.グループ内での役割分担を決め,遂行できること(学習・教育到達目標 G:DP6,J:DP6).
2. 課題に含まれる問題を正しく抽出でき,複数の問題解決方法,設計方法,実験方法などをグループ活動によって立案できること.また,その考え方や得られた成果を正しく説明できること(学習・教育到達目標 G:DP6, J:DP6).
3. 提案した複数の解決案の中からグループでの議論により,倫理的な観点を踏まえて,実施する課題解決の方法を決定できること.また,実験装置やソフトウエアの適切な操作ができること(学習・教育到達目標 D:DP1, 2, G:DP6, H:DP7, J:DP6).
4. 専門分野に関する文献を調査する等して,機械工学分野の新しい知識や情報を収集できること.習得した知識を基に,専門用語を正しく使用して議論できること.また図や表を効果的に用いて論理構成が明確なレポートをまとめることができること(学習・教育到達目標 C:DP4, J:DP6).

【授業概要(キーワード)】
機械工学の主要分野に関する実験,得られた結果の解析・考察,実験計画

【科目の位置付け】
この授業は機械システム工学科の学習・教育到達目標の(C)「実践的機械工学」(CP4); (D)「技術者倫理観」(CP5); (G)「計画的遂行力とグループ活動力」(CP4); (H)「開発・設計・生産技術およびデザイン能力」(CP4); (J)「創造力,自主的行動力およびコミュニケーション能力」(CP5) に対応する重要な科目である.

【授業計画】
・授業の方法
5~8名程度の少人数のグループに分かれて,180分×15週間でひとつのテーマを履修する.最終週にプレゼンテーション(ポスター形式)を実施する.
・日程
このクラスは木曜日に受講する学生を対象としている.以下のテーマは平成30年度にエンジニアリング創成で実施したもので,テーマは変更されることがある.

タワー構造物の制振装置開発コンテスト
構造強度に関わる新コンテストの開発と試行
段ボールのハンドメイド‐ 段ボールの強度を知り、ハンドメイドで役にたつものを創作してみる -
やわらか素材と3Dプリンターで「新価値ものづくり」に挑戦(例: 触りたくなる義手、着けたくなるVRスコープなど)
構造強度に関わる新コンテストの開発と試行
介護食用モバイルテスターの開発
究極の一品をつくる
企業と連携したテーマ(下記候補)
・振動ポンプの遮音設計
・電動釣りリールの振動騒音分析
・音場の可視化測定ロボットの設計
化学の基礎的知識を学びながら、ゲルの合成・評価実験を行う

流体力を利用する実験
ナノフルードの層流強制対流熱伝達実験
模型ポンプの設計及び3Dプリンターによる試作
流れの数値シミュレーション
伝熱促進法に関する検討
小型熱交換器の性能評価
マイクロ風力発電
マイクロバブルを応用した自由課題(簡単なレクチャー後に各自で課題を考えます)
環境測定方法の理解と応用
バイオミメティクス光学制御技術の開拓~生物から学ぶ最先端技術~

企業と連携した新素材開発と強度設計
超微細プロセスによるマイクロマシン(MEMS)の設計製作への挑戦
インタラクティブなヒューマンインタフェースの設計・製作
マイコン制御ロボット
アイディア設計・製作コンテスト
最先端レーザシステムでの3D微細加工
微生物と3Dマイクロマシンの戦い
球体型全方向駆動歯車の研究
全方向移動ロボットの研究
全方向駆動歯車を用いた対人インターフェース
高い安全性を持つロボットと人間の協調作業の研究
ソフトアクチュエータでロボットを動かそう

【学習の方法】
・受講のあり方
全回出席することが前提である.
授業時間中に課題に対して効率的に取り組めるよう,必要な予備知識について各授業前に予習しておく.
次回授業の際に課題に対して有効に取り組めるよう,授業時間に得た学習内容は,自分でまとめて十分に復習し,理解を深めておく.
・授業時間外学習へのアドバイス
各テーマに応じて個別に指示するので,指示に沿って学習を行うこと.

【成績の評価】
・基準
専用の採点票にもとづき100点満点で評価する.採点票はガイダンスの際に示す.評価内容は,到達目標1(学習・教育到達目標 G,J)に関する項目25%,到達目標2(学習・教育到達目標 G, J)に関する項目25%,到達目標3(学習・教育到達目標 D, G, H, J)に関する項目25%,到達目標4(学習・教育到達目標 C, J)に関する項目25%である.60点以上で単位を認定する.
・方法
提出したレポートとプレゼンテーションの実施状況を重点的に評価する.

【テキスト・参考書】
テキストはテーマごとに指示される.
参考書は必要に応じて各テーマごとに指示される.

【その他】
・学生へのメッセージ
積極的に取り組み,自分の個性を出す工夫が大切である.
テーマは年度によって変更されることがある.
・オフィス・アワー
各担当教員ごとに学科掲示板に示されるので,日時等を確認すること.

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