データ通信(情報・知能)
 Data Communications
 担当教員:平中 幸雄(HIRANAKA Yukio)
 担当教員の所属:工学部
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:情報科学科  科目区分:専門科目・選択 
【授業の目的】
データ伝送にはさまざまな方法があるが、現在の情報化社会の基盤となっている。情報通信技術の基本を、実際的な観点から学習する。情報通信の方式や機器についての全般的な知識を持ち、利用・開発・応用に携われるようにしたい。

【授業の到達目標】
1)データ通信の基本概念、基本用語を理解していること
2)実用的な伝送方式について数値的な評価を含めて理解していること
3)高速化、広帯域化、信頼性向上などの情報通信の課題と解決法について理解していること
4)光ファイバー網・ディジタル放送・携帯電話などで使われている最新の通信技術についても理解を得たい

【授業概要(キーワード)】
ディジタル伝送、同期方式、変調方式、通信容量、多重化方式、エラー検出・訂正、プロトコル

【科目の位置付け】
本講義は、情報科学の応用力や展開力を養うための講義のひとつである。

【授業計画】
・授業の方法
2週で1テーマずつ学習し、重要事項の説明、練習問題と解説、小テストのサイクルを繰り返す予定。
・日程
1-2 データ通信の基本概念と主なテーマ:データ通信の歴史、アナログ信号とディジタル伝送
3-4 同期方式:ビット同期、キャラクタ同期、フレーム同期、調歩同期
5-6 変調方式:周波数変調、位相変調、QAM
7-8 通信容量と伝送路:理論限界と伝送路特性、OFDM
9-10 多重化方式:周波数分割多重、時分割多重、統計的多重、パケット多重、符号分割多重
11-12 エラー検出・訂正:パリティ、チェックサム、CRC
13-14 プロトコル:データ形式、手順、フロー制御、エラー処理
15 達成度評価とまとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
授業では重要な事項についてのみ説明するので、テキストを読んでの疑問などは、授業後、もしくはオフィスアワーに質問すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
テキストの該当部分を読み、練習問題に取り組むこと。
また、理解できなかった点は積極的に質問に来ること。

【成績の評価】
・基準
授業概要に示した目標について、用語などを選択問題等で、重要な要素技術について計算問題等で、基本概念について説明問題等で評価し、科目の全達成目標に対して60%以上の達成度を合格基準とする。2/3以上の出席が最終評価の条件である。
・方法
小テストと試験により評価を行い、40/60の比率で配点する予定。

【テキスト・参考書】
・テキスト
(予定)平中幸雄,データ通信 講義テキスト,デザインエッグ,2019.
・授業内容に近い参考書
木村英俊他,情報通信工学,丸善,2002.
・その他の参考書
Gilbert Held, Understanding Data Communications, 5th ed., SAMS, 1996.
I. A. Glover and P. M. Grant, Digital Communications, Prentice Hall, 1998.
William Stallings, Data and Computer Communications, 7th ed.,Pearson Prentice Hall, 2004.

【その他】
・学生へのメッセージ
次の科目が履修済みであることが望ましい:情報理論、論理回路、マルチメディア入門
・オフィス・アワー
オフィスアワーについては第1週に指示する予定ですので、指示に従ってください。

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