集積回路(応用)
 Integrated Circuits Design
 担当教員:横山 道央(YOKOYAMA Michio)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)応用生命システム工学分野
 開講学年:3年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:応用生命システム工学科  科目区分:専門科目・選択 
【授業の目的】
応用生命システムをはじめ、広く電子システムに用いられる集積回路設計の基礎となるCMOS論理回路について、基本的な動作原理からシステム設計の導入口までを学ぶ。CMOSの電流-電圧特性が自分で導出できるようにすると共に、そのトランジスタが使われる各種論理回路の特徴をおさえる。また、真理値表、カルノー図(ベイチ図)の見方・使い方を習得し、システム設計におけるハードウェア&ソフトウェア設計の基礎を体験する。ICレイアウト設計の基礎を習得する。将来のシステム設計について自分で考えてみる。

【授業の到達目標】
MOSトランジスタの電流電圧特性がわかる。
CMOSの動作原理がわかる。
各種論理回路がわかり、真理値表の出力を実現する論理素子の組み合わせがわかる。ド・モルガンの定理やカルノー図・ベイチ図等を用いて少ない論理素子で機能を実現できる。
自分であるシステムを考えて、その機能を実現する論理設計および回路設計、レイアウト設計ができるようになる。

【授業概要(キーワード)】
CMOS、論理回路、真理値表、カルノー図、レイアウト設計、ラムダルール、システム設計

【科目の位置付け】
この科目は、電気回路・電子回路の学習を経て、実際にシステム設計をする際に必要となるハードウェア&ソフトウェア設計の基礎知識を習得する事を目指す。

【授業計画】
・授業の方法
毎回板書あるいはパワーポイントによる説明と、演習とを組み合わせる。毎回宿題を課す。最後に最終レポートを課す。
・日程
1.2.トランジスタとMOSFET、CMOSの歴史
3.4.各種論理回路
5.6.真理値表とカルノー図
7.8.各種加算器
9.10.設計演習1
11.12.CMOS製造工程
13.14.レイアウト設計とラムダルール
15.設計演習2

【学習の方法】
・受講のあり方
受講にあたっては、単に黒板を書き写すだけでなく、原理を理解し応用できるようになる事をこころがける。そのために、毎回習ったことを復習しさらにそれらを応用できるような具体例を入れた宿題を課しているので、よく復習すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
CMOS ICや現代の電子回路システムについて興味を持つ事が大事。身の回りの電子機器がどういう仕組みでどう設計して作られているのかを常に考える習慣をつける。毎回宿題を課すので、復習を兼ねて次週までに解いてみる。

【成績の評価】
・基準
ハードウェア:CMOSの動作原理の理解と各種論理回路の理解。CMOS-ICレイアウト設計の基礎を習得している。
ソフトウェア:真理値表やカルノー図・ベイチ図の理解。自分で簡単なシステム設計ができ、その論理出力を自分で考える事ができる。
・方法
出席点と毎回の宿題の出来具合(20点)、最終レポートの内容(80点)で成績を評価する。

【テキスト・参考書】
配布プリントを中心に進める。
参考書:集積回路設計入門 國枝博昭 コロナ社
集積回路工学 安永 守利 森北出版
ゼロから学ぶディジタル論理回路 秋田 純一 講談社

【その他】
・学生へのメッセージ
身の回りの電子機器に使用されている最先端のLSIについて、興味をもつ習慣をつけよう。
・オフィス・アワー
特に時間は設けないが、必要がある場合は直接該当教員の研究室をたずねること

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