景観設計
 Landscape Design
 担当教員:佐藤 慎也(SATO Shinya)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:建築・デザイン学科  科目区分:専門教育科目 
【授業の目的】
「都市と農村の調和と景観設計」
1950~1960年代に米国駐日大使を務めたライシャワー博士は山形を「もう一つの日本」と表現した。「人間と自然の調和を損なわずに発展する可能性を期待させる将来の日本像である」と評された山形。本講義では、都市と農村とが織り成す景観が保たれている地域を採り上げ、景観構造を解き明かしながら景観設計手法を学ぶ。

【授業の到達目標】
本講義では都市の景観構造ならびに景観形成のための方法論を理解できる。自然景観の要素と建造物との調和を図るための技術的なアプローチ方法を理解できる。景観設計として環境要素を取り入れながらデザインできる。

【授業概要(キーワード)】
生活空間、都市景観、自然景観、景観構造、景観形成、景観法、地域性

【科目の位置付け】
一級・二級建築士・木造建築士受験資格、インテリアプランナー登録資格指定科目(学科 選択科目)

【授業計画】
・授業の方法
本講義は景観設計課題による具体的な提案、景観形成に関わる講義、レポート課題にともなう知識的な探究の2部構成となっている。講義ならびに2次元・3次元表現をともなうワークショップを実施し、統合的な視点からの理解を促す。
・日程
第1回 ガイダンス 景観とは何か
第2回 景観設計課題1 身近な公園の修景計画(1)
第3回 景観設計課題1 身近な公園の修景計画(2)
第4回 景観設計課題1 身近な公園の修景計画(3)
第5回 景観設計課題1 評価
第6回 景観形成の試み1 住民参加型景観形成の試み 景観計画について
第7回 景観形成の試み2 行政の取り組み 伝統的建造物群保存地区
第8回 景観形成の試み3 景観に関わる関係法規
第9回 景観設計課題2 山形五堰を題材にした風景のデザイン(1)
第10回 景観設計課題2 山形五堰を題材にした風景のデザイン(2)
第11回 景観設計課題2 山形五堰を題材にした風景のデザイン(3)
第12回 景観設計課題2 山形五堰を題材にした風景のデザイン(4)
第13回 景観設計課題2 評価
第14回 山形・東北・日本の風景に関するディスカッション
第15回 まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
自分自身の景観との出会いから、都市や自然に存在する美学的な構造を理解し、また日本的な景観について新しい視点から評価できる基礎的資質を身につけてほしい。
各授業では、まとめとして課題への質問、感想、進捗状況の報告を課すので、授業中に気づいたこと、気になることは必ずメモを心掛けること。
・授業時間外学習へのアドバイス
予習課題に関して自ら考察し、意欲を持って授業に望んでほしい。
講義期間中に学んだ内容を具体的に活かすかたちで設計課題を課すことから,課題の構想に学習内容を活用してほしい。

【成績の評価】
・基準
都市の景観構造ならびに景観形成のための方法論を理解できていること。自然景観の要素と建造物との調和を図るための技術的なアプローチ方法を理解できていること。景観設計として環境要素を取り入れながらデザインできていること。
・方法
レポートの提出(20点)、グループワークでの発表(10点)、景観デザイン表現(50点)景観設計での発表(20点)

【テキスト・参考書】
テキスト:まちづくり教科書シリーズ8 景観まちづくり 日本建築学会 編 発行 丸善 
参考書 :藤沢周平が愛した風景―庄内・海坂藩を訪ねる旅 祥伝社黄金文庫 山形新聞社 街並みの美学 芦原義信 岩波現代文庫 続・街並みの美学 芦原義信 岩波現代文庫 路地からのまちづくり 西村幸夫 学芸出版社 GROUNDSCAPE 篠原修の風景デザイン 東京大学景観研究室 鹿島出版会  景観法と景観まちづくり 日本建築学会 学芸出版社

【その他】
・学生へのメッセージ
3年前期「住まいと庭園」について小規模の公園デザインに関しては通じる部分があるので事前に履修しておくことが望ましい。
山形五堰について「建築設計製図Ⅲ」との連携で授業が進行するので、「建築設計製図Ⅲ」も合わせて履修することが望ましい。
・オフィス・アワー
e-mailでご連絡ください。
sato3rdgraders@ 以下を続けてください gmail.com

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