化学環境と高分子化学(化学)
 Chemical Environmental Science and Polymer Chemistry
 担当教員:高畑 保之(TAKAHATA Yasuyuki),松村 吉将(MATSUMURA Yoshimasa)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)化学・バイオ工学分野
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:システム創成工学科  科目区分:基盤共通教育科目 
【授業の目的】
私たちの暮らしに身近な環境と高分子化学について理解することを目的とする。
近年、身の回りの環境から,都市や社会,さらには地球環境をも視野に入れた持続可能な開発・発展が注目を集めている.本講義では持続可能な開発のための基礎として環境事象を化学の目で見て理解できることを目的とする.
また高分子化学は、我々の生活に欠かすことのできない様々なプラスチックや人工繊維などを製造するために重要な学問である。そこで高分子材料の歴史、基本的な合成法、応用例などの理解を目的とする。

【授業の到達目標】
1.環境や環境問題について化学的知識に基づく視点から理解し説明できるようになる。
2.身近な高分子材料の特徴や製造法を理解し説明できるようになる。
以上、2点を到達目標とする。

【授業概要(キーワード)】
環境科学、SDGs,地球温暖化、プラスチック、高分子合成、機能性高分子

【科目の位置付け】
この授業では社会に求められる豊かな人間力の育成を目的とし,自然科学の基本学問のひとつである化学を学ぶ.そのために身の回りに豊富にある高分子製品や環境問題・地球温暖化問題などを題材として化学的な視点から見直し,化学の言葉でこの世界を語れる素地を習得するものである.

【授業計画】
・授業の方法
90分の講義時間で講義と演習を行う。前半、後半それぞれの最後の授業では課題を与えてまとめのレポートを作成、提出する。 前半の7回は高畑が担当し、後半の7回は松村が担当する。最後の週にそれぞれの分野に関する理解度と達成度を評価するための試験と解説を行う.
・日程
1. 現代の環境問題と化学環境学
2. 自然環境における元素の分布
3, 環境保全
4. エネルギー資源と材料資源
5. 環境の維持と改善のための技術
6. 地球温暖化と対策
7. 化学環境に関するレポート作成と解説
8. 高分子とは
9. 身の回りの高分子材料とその製法
10. 合成法I 重縮合
11. 合成法II 重付加・付加重合
12, 合成法III ラジカル重合
13. 次世代の機能性高分子にむけて
14. 高分子化学に関するレポート作成と解説
15. 定期試験と解説

【学習の方法】
・受講のあり方
私語は厳禁とし、そのほか、他の受講生の迷惑となる行為を行った場合は、退室していただき、欠席扱いとする。
・授業時間外学習へのアドバイス
重要な項目については、予習のレポートを課すので、予め内容を把握した上で講義に臨むこと。授業中に理解できなかった内容について,教員への質問 (オフィスアワーの活用),友人との議論,また図書館やインターネットでの調査を通して自ら補い,不明な部分は残さないようにする.

【成績の評価】
・基準
講義で説明した、キーワードなどの重要な項目について、C:おおよそ理解できる。B:おおよそ理解したうえで、説明できる。A:理解したうえで、記述、説明できる。S:理解したうえで、記述、説明でき、さらに、現況の問題点を挙げ、今後の展望を挙げることができる。
・方法
毎回の小演習と最後のレポート,また定期テストを評価。100点満点で60点以上合格

【テキスト・参考書】
参考書:
御園生誠著,『現代の化学環境学』,裳華房 (2017)
明畠高司編著,『化学環境概論』,共立出版 (1988)
中浜精一 著,『エッセンシャル高分子科学』,講談社 (1988)
中條善樹 著,『高分子化学I 合成』,丸善出版 (1996)

【その他】
・学生へのメッセージ
化学環境も高分子化学も我々の生活を成り立たせる上で重要な学問であるので、主体的に興味を持って学んでほしい。
・オフィス・アワー
高畑 保之:毎週水曜日16:00~17:00 3号館4103号室
松村 吉将:毎週月曜日16:00~17:00 GMAP-303号室

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