実験心理学特論I
 Lecture on Experimental Psychology I
 担当教員:大杉 尚之(OSUGI Takayuki)
 担当教員の所属:人文社会科学部
 開講学年:1年,2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
心理学は、人間の活動すべてに関わるものであり、内容は多岐にわたっている。この授業では、心理学の知識を深く学び、人間の行動を科学的に研究する方法や研究領域ごとの特色を理解した上で、心のとらえ方、メカニズム、心の問題へのアプローチ方法まで学習する。心理学の実験や現象を参考にしながら、心理学的な問題解決能力を習得することを目標とする。

【授業の到達目標】
(1)心理学の様々な領域の用語の意味について記述できる。
(2)心理学の知識をもとに、専門的な視点で人間行動を解釈することができる。
(3)人間を科学的に考える立場から現実社会の問題についての議論に参加できる。

【授業概要(キーワード)】
実験心理学、認知心理学、知覚心理学、認知科学、社会的認知、心理物理学

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
この授業では心理学の教科書として一般に用いられている「マイヤーズ心理学」を参考にし,教科書に含まれている以下の内容について議論します。
・日程
1. ガイダンス
2. 心理学の生い立ちと科学的心理学
3. 心の生物学的基盤,生得要因,獲得要因
4. 意識と二重路線の心
5. 生涯を通しての発達
6. 感覚・知覚
7. 学習
8. 記憶
9. 思考と言語
10. 知能
11. 動機づけと仕事
12. 情動とストレスと健康
13. パーソナリティ,精神疾患,セラピー
14. 社会心理学
15. 学期末レポート

【学習の方法】
・受講のあり方
形式的には講義だが、質疑応答の内容を重視するので積極的に質問すること。

講義はバラバラのテーマを取り上げているようでも,一連の流れと積み重ねがあります。基本的に毎回の授業を聞かなければ,本来の目的に到達することは困難であると考えてください。また,授業の最後に小テスト(授業の到達目標(3)に関連)を実施します。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
指定文献に限らず広く最新の情報に接する習慣を身につけること。
次回のテーマは予告しますので,参考書にあたるなどあらかじめ問題意識をもって授業に臨むと得られるものも大きくなります。講義ですべての疑問を解くことはできません。すぐに自ら調べ,知識を確実なものとする習慣を身につけましょう。


【成績の評価】
・基準
学期末のレポートにより,授業の到達目標(1)と(2)を,小テストにより授業の到達目標(3)を評価します。毎回の小テストでは「主体的な参加の度合い」と「知識の習得の度合い」を評価します。学期末のレポートでは心理学の知識に加えて,より深い「理解の度合い」,または論理的思考力,文章表現力などの汎用的技能の習得の度合いを評価します。具体的には,用語の意味と理論的枠組みについて正しく理解し,人間の行動について理路整然と論述するスキル,また心理学の知識を現実社会の問題にまで応用して考えるスキルが習得できた場合に合格基準を満たします。
・方法
学期末のレポート及び小テストにより総合的に評価します。配点は学期末のレポートが40点,毎回の小テストの合計点が60点です。

【テキスト・参考書】
授業時に配付します。ほかに参照することが必要な場合は指示します。

参考書
(1) 著者 D・マイヤーズ 訳者 村上郁也 カラー版マイヤーズ心理学 9500円

【その他】
・学生へのメッセージ
授業内容は「心理学概論」の講義および討論です。授業を通して基礎的な心理学の知識を再学習した上で,学際的な視点で研究を行う土台を築きます。
受講する学生のレベルに合わせて,個別に対応します。
・オフィス・アワー
月曜・火曜の10時から13時 tosugi@human.kj.yamagata-u.ac.jp

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