「グローカル人材」の育成に向けたFD活動について
青森中央学院大学看護学部は2014年度に短期大学から四年制大学へと新たに移行設置され、開学20周年を迎えた昨年度は第2期生を社会に輩出をしたと同時に別科助産専攻が設置され、
看護師・保健師だけではなく、助産師を育成する教育課程も整備された。また、経営学と法学の両学問を同時に学ぶことができる経営法学部の2学部を有する本学は、アジア各国から多数の外国人留学生も在籍しており、
国際性を持ち備えた大学であると言える。
建学以来、「愛あれ、知恵あれ、真実(まこと)あれ」の精神を基に、地域で学び、地域で働き、地域の活性化に寄与するとともに、留学生と積極的な交流をはかり世界的な視野を持って地域に
貢献できる人材育成を目指している本学においては、グローバルな視点や考え方を持ちながらも地域性も捉え得る、
いわゆる"グローカル"な思考を持った人材の育成が必要とされている。そこで本学FD委員会では、
今年度より「グルーカル人材」の育成に向けた教職員の意識向上を目的とし、学内体制の創設および体制の整備
・強化ならびに各学部での取り組むべき課題と方策の明確化を図るべく活動を行っている。今年度の活動計画としては、
FD活動(研修会等)を通して、グローカル人材に求められる資質、教育体制、留学生の活用法などを検討することとしている。
看護学部では「グローカル人材育成にむけた取り組みへの検討」をテーマに、まずは学生FD委員による意見交換会を実施し、学生からの意見を集約した後に教員間でワークショップを開催した。
話し合いでは本学にある資源を活用しながら学部として成し得ることを中心に議論され、
留学生に授業や演習に参加してもらい交流を図ることや留学生が病院受診をする際に付き添いをするようなシステムを
構築する等留学生を活用した本学の特徴を活かした具体的な提案が出され、活発な意見交換が行われた。
次年度はこれらの提案を基に実現可能性を視野にいれ、具体的なプログラム案を検討していく予定である。
ダイバーシティ―時代を迎えている現在、地域に根差しながらも国際感覚をもった「グローカル人材」に対するニーズが益々高まっていくことが予想される。それを踏まえ、
グローカルな視点を意識的に持った上で教育活動に取り組むことが、まさに今、教育者として求められる姿であろう。