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特色ある教育の開発、教育力の向上をめざして

週刊・授業改善エッセイ
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 明海大学 : 中嶋 諒

 学生一人ひとりの資質や志向を踏まえた指導を目指して 

私が所属する外国語学部中国語学科は、1学年の定員が40名であり、6学部8学科を擁する明海大学のなかでも、最も小規模な学科となります。私たち中国語学科の教員は、この小規模学科という特性を生かして、学生一人ひとりと真摯に向き合い、丁寧な指導を行うよう心がけています。
 さて、中国語をはじめとする講義において、習熟度があまり高くない学生に対しては、個々の学生の資質や志向を踏まえた指導が必要となります。このような学生たちは、学習意欲が低いだけでなく、生活、とりわけ食生活が乱れており、むしろ不健康な食生活が学力に影響を与えていると考えられるケースも多く見られます。そのため、これらの学生の学力を向上させるためには、生活指導も併せて行うことが不可欠だといえます。  
 もちろん学生の食生活にまで立ち入り、それを指導するなど、もはや大学教育ではないという意見もあるでしょう。けれども「食育」ということばがあるように、健全な食生活の実践を目指して、「食」に関する正しい知識を身につけさせることは、まさに教育にほかなりません。また、俗に「健全なる精神は健全なる身体に宿る」とも言われるように、私たちは健康な生活があってこそ安心して学問にいそしむことができるのです。
 そこで中国語学科では、2022年度のFD活動の一環として、管理栄養士の先生をお招きし、「習熟度が低い学生の指導法を追求する」と題する研修会を行いました。具体的には、大学生の年代の若者に対して、健全な食生活を送るよう指導するためのノウハウを教授していただきました。とりわけ理想的な食生活を目指して、学生の生活を急変させるのではなく、無理のない範囲で、中長期的に生活改善を目指すべきだというご指摘には、たいへん説得力があり、啓発させられました。
 朝食をとらない、外食中心で栄養が偏っている、無理なダイエットに励んでいるなど、明らかに問題のある食生活を送っている学生も少なくありません。けれどもこのような学生たちを頭ごなしに否定するのではなく、なぜ、このような食生活を送ってしまうのか、彼ら、彼女らの立場にたって、共に考えていくことも必要でしょう。
 以上のような指導の方法を身につけ、取り入れていくことは、学生たちの学習意欲や習熟度を向上させるのみならず、離学者対策にも繋がることでしょう。引き続き、学生一人ひとりの資質や志向を踏まえた指導法を模索していきたいと思っています。
            

   
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