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週刊・授業改善エッセイ
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 会津大学 : 阿部 泰裕

 実践的技能をリモート授業により教授する難しさ 

会津大学では開学時から自由科目として学部1年生から受講可能なStudent Cooperative Course Projects (SCCP)科目を設け、教員の経験と自由な発想、学生の自主性を尊重したバラエティに富む授業を開講しており、本学の特徴の一つとなっています。(2023年後期25テーマ)
 私はSCCP科目として2014年から「大規模分散Webインフラ構築入門」を開講しています。かつて私が会津大学の学生だった20数年前に前身となるSCCPが開講されており、その自主的活動の経験は就職してから大いに役立ちました。大学に教員として戻ってきた際にそのSCCPが現在の学生達には難しく感じられており継続が困難な状態であったことから、恩師から引き継ぐ際にテーマを変更しました。
 現在のこの授業の狙いは実践的な活動を通してクラウドと呼ばれブラックボックス化していく現代のシステムがどのような要素技術で実現されているのかを、それらのいくつかは古くからあって単純な機構によって実現されている事などを含めて理解してもらう点にあるのですが、コロナ禍に入りリモート授業へ移行すると様々な困難に遭遇しました。
 演習科目の性質があり学生の状況をみながら進行する必要があるものの、対面であれば感じられた表情や態度の把握が難しくなり、以前は比較的容易だった意思疎通がより困難になったと強く感じました。技術的な問題のいくつかは解決が可能で、対面授業に戻った現在も学生の選択肢を増やすことができ良い結果を残しましたが、支援が必要な学生ほど充実した時間を過ごす事が難しかった事が授業評価アンケート結果から感じられます。
 対面授業に戻った現在では以前の方法に戻すということではなく、多様な学生の状況に対応できるよう提示できる選択肢を増やしながら、支援が必要な学生への対応で他の学生が退屈しないよう、進度の早い学生への対応で他の学生が難しく感じることがないよう双方への説明を心がけながらより良い授業方法を模索しているところです。   
            

   
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