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特色ある教育の開発、教育力の向上をめざして

週刊・授業改善エッセイ
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 八戸学院大学 : 吉岡 幸子

 学生が求めている教育とは 

子どもの頃に月面着陸のテレビ生中継を、固唾を呑んで観た記憶がある。遠い空の、はるか向こう側にみえていた"月"に人間が立っていた。日本は、3種の神器といわれるテレビ、洗濯機、冷蔵庫が一般住民に手が届くような発展を遂げた。しかし、今、時代が大きく変わろうとしている。ICT化の発展や急速なAIの発展に、私はもう5年後の未来は予測がつかない状況である。ネットゲームにおいても匿名の人と競い、リアルでない会話もできる時代である。また、メタバースでコミュニティを作り、VR機器を用いてリアルに近づけるとか、もはや理解に苦しむような時代へと変化してきた。仮想空間内で人との繋がりができる時代に、教育分野ではAIやICT等をどのように活用するかが問われる時代に突入した。
 前職大学でのFD研修会で、私と同じ専門分野の外部講師に授業の工夫をした経緯やその実際を聞いたことがあった。実に新鮮で興味深く講義を聞いたが、心のどこかで授業準備に時間を要するのではないかとネガティブな感情を抱いたこともあった。また専門が異なる講師の時には、学生になった気分で心地よい研修会であった記憶がある。
 2020年4月から約1年間、前職大学時代にZOOMを用いての講義を行ったことがある。質を担保する内容を教授するには、非対面でどのような授業方法があるのか、どの教員も困惑していた。私も試行錯誤の状態ではあったものの、かなりの時間を要し、授業方法を工夫し、PC画面の向こう側にいる学生に向けて、緊張しながらの授業だったことを覚えている。その時の授業評価は、自分の予想とは異なり高い評価点で、コメント欄に「熱意が感じられた」等私へのねぎらいの言葉もあり、ほっとした半面、不思議な気持ちであった。
 双方向授業と言われて久しいが、現在でもかなり意識して講義を行っている。発問に対して反応が少ない時は、タイミングや内容が学生には届かなかったのではと自問自答するが、リアクションペーパーには、発問に対する回答、感想や意見が書かれていることも散見される。学生が求めている教育とは、ICT化が進んできた時代に生まれ育った学生に合わせた授業、求めている教育方法はどのようなものかを意識し、自分なりに工夫し研鑽していきたい。しかし、私の身の丈にあった教育、私らしい教育、私が納得できる授業をすることをめざしていくだろう。        
            

   
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