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週刊・授業改善エッセイ
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週刊・授業改善エッセイ
 
 

 東北生活文化大学 : 川又 勝子

 週刊・授業改善エッセイ 

毎年2回ほど、公開授業週間が設けられています。本学は小さな大学・短大ですので、ほとんどの教職員との交流がありますが、異分野の教員の研究・教育内容につて知る機会はなかなか得られません。そのため、全ての授業を予約なしで、しかも積極的に参観することが求められる公開授業週間は、自分の庭も隣の庭もどちらの芝生も気になる筆者にとって、ひそかな楽しみとなっています。
 もちろんただ楽しむだけに授業を参観しているわけではありません。公開授業実施要綱には「積極的に参観し、教授能力・技能の向上を図れ」という内容の文言が記されてもいますので、かならず参観後に感想をお伝えし、また自身の授業を振り返る材料とさせていただいております。
 筆者は和裁や染色といった日本の伝統的な技能を学ぶ実習をいくつか担当しています。和裁はもちろん「きもの」を縫う実習です。以前は現在よりも日常生活に溶け込んでいた「きもの」ですが、現在ではほとんど専門的なものと化してしまったため、用語の説明や基礎的な縫製技術の学習から授業はスタートします。また「きもの」は洋服よりも使う布の量が多く、そのため縫製箇所が非常に多い衣服です。しかし、ノースリーブやミニ丈の「きもの」はさすがにあり得ないものです。和裁実習を履修している多くの学生が、授業進度についていこうと一生懸命に取り組んでくれますが、苦渋・あきらめの表情を見せる学生が年々増加傾向にあります。そして、そんな学生を一人でも少なくすることが授業改善のポイントだと考えています。
 さて、改善のヒントをいただこうと今年も公開授業を参観しました。和裁を履修していた学生が、目を輝かせて洋裁やファッションデザイン実習、被服材料実験に取り組んでいる様子を目の当たりにした瞬間、少し落ち込みました。「きもの」が日常生活から遠のいたことや、縫う量が多いことだけを和裁実習のマイナス点と考えずに、広い視点をもってさらに教材・師範に工夫を重ねるとともに、他の先生方の声がけ・しぐさ・間・雰囲気なども盗み取れるよう、来年度も公開授業におじゃまします。        
            

   
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