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青森公立大学 羽矢 辰夫
本学は「教育に責任をもつ」ということを標榜しつつ、厳しい成績管理のもと、成績不振が続くと退学勧告を行なったり、ある一定の成績をとらないと卒業できないという教育方針を貫いてきました。学生に厳しい学習を課しているわけですから、授業を行なう教員にも厳しい評価が要求されます。
ということで、本学では平成5年の開学当初から、学生による授業評価アンケートを実施しており、その結果を図書館で公開するという制度をとっています。当時は学生による授業評価を実施している大学は少なく、まして公開するなどとはとんでもないことでした。そもそも学生に授業が正当に評価できるのか、などという抵抗もありました。それでも、授業をする側の襟を正すという意味もあって、実施に踏み切ったのでした。
とはいえ、どのような項目を評価してもらうかということが第一の大きな関門でした。最後の授業時の最初の10分間で回答してもらうこととしましたが、とにかく項目が多すぎました(二十数項目)。それに加えて、自由記載も要求していました。すべて書けない場合は後日提出してもよいということにしているのですが、なかなか全部を記入してもらえません。また、同じ項目で二つの質問をしていることもありました。いくつかの問題はあったのですが、一度決まってしまうと、変更するのにはかなりのエネルギーがいります。
そこで本年、思い切って項目数を減らしました(半減)。質問も単純にしました。時間的にも余裕をもって答えられ、自由記載欄にもさまざまな意見を書いてくれるのではないかと期待しているところです。また単に授業を評価するのではなく、授業を改善するためのアンケートであるということを強調しています。
ちなみに、「板書の字が小さい」とか「声が小さいので聞き取りにくい」などの改善要求が出ることがあります。これらを学期末のアンケートに書いても、要求している当の本人たちには何のメリットもありません。その場で改善できるものはその時に解決すべきです。学生たちも自分たちに反映されないアンケートには熱心でなくなり、ただの批判に終始することが多くなるようです。
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