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特色ある教育の開発、教育力の向上をめざして

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あっとおどろく大学事務NG集
 
 

 桜の聖母短期大学 二瓶 由美子
   
 


  「教養教育」を掲げて福島の女子教育に貢献し続けた桜の聖母短期大学だが、保育士などの目に見える資格取得を求める高校生の増加により、共通教育の見直しや改組が行われた。2012年4月震災後の福島に産声を上げた本学のキャリア教養学科は、地域社会に貢献できる英語力と就業力育成を掲げて、福島の復興に貢献できる人材を世に送り出すために、伝統ある英語学科と、名称変更を重ねながら時代の要請に応え続けた生活科学科福祉こども専攻ライフデザインコースがひとつになった学科だ。学科目標を達成するために創設された科目のなかで、学生たちの成長が目覚ましい。
  「基礎ゼミ」は、スタディ・スキルズを身につける1年前期科目だ。学科教員は15名程度の学生の顧問として学習支援や生活相談を行うが、この顧問グループでのグループワークと学科全体での講義や発表体験で授業が進行する。前期は「書く」をテーマに体験型学習を進めた。後期は「プレゼンテーション」が主題だ。そもそもプレゼンテーションとは何か。コミュニケーションとは何か。それらを考察することから始まった。短い評論文を要約し、論点は何かを話し合い、理解したことを顧問グループごとにプレゼンテーションする。方法は多様であってよい。何が出てくるのか楽しみだ。きっと、パワーポイントに留まらない趣向があるだろう。
  1年後期の専門科目には、就業意欲を高める目的で「サービス業のしくみ」「マスコミの仕組み」「地方自治と公務員」「プランニング入門」などがある。「サービス業のしくみ」では、学生たちが大好きな「ディズニーランド」の究極のサービスが紹介される。「マスコミのしくみ」では、毎日目にするテレビCMや報道番組ができるまでにどれだけ多くのスタッフがどのように仕事にかかわっているのかを学ぶ。表面的に知っていることを、リアルで最新の知識と情報で裏付け、驚きや感動を得て考察していく。キラキラと輝く瞳や笑い声から知的探究心の芽生えが感じ取れる。
  日々積極的に学び、自分の考えを発言できるようになりたいと精進する一期生の姿は、震災後の不安や混乱を乗り越えて新たなスタートを切った本学の「小さくとも教育で輝く短大」という誇りを体現するものだ。教育にはいつも「希望」がある。

   
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