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 茨城県立医療大学 糸嶺 一郎
  
「最近の若者は・・・?」 
 

 古くは「新人類」から「ゆとり世代」まで、若者を形容する言葉が数多く存在する。その時代の社会的な構造やコミュニケーション手段などの変化を背景に、学生の様相も変化しているのである。私自身も「何かが違う・・・」と感じることも多く、卒業生が就職した先の新人指導者からも言葉として聞こえてくることがある。恐らく我々は、自らの経験と照合し、その違いについて、感覚的に、そして相対的に捉えて評価しているのであろう。確かに、「電話(有線)は一家に一台」「知りたいことは図書館」という時代から、「電話(携帯)は一人に一台」「知りたいことはインターネット」へと発展し、欲しいものが簡単に手に入る時代となった。そのことだけをみても、価値観を含めた相違点が出てくることは容易に想像がつく。「そういうものだから・・・」と片付けられないほどのギャップが生まれており、第16回のエッセイにあった「教授錯覚」というものを大きくしている可能性もある。
 高等教育において、FDという言葉は既に市民権を獲得しており、それをどのように定義するかについては、各大学によって多様性がある。授業方法など教育に特化しているところから、教員に必要な資質全般について研究も含めてとらえているところまでさまざまである。これは、個々の大学における理念や課題をふまえ、実質的なFDが求められている、ということを反映しているのではないだろうか。しかし、大きな目的としては、「学生を育てる」ことであり、それは共通しているところだと考える。 
  そのためには、膨大な時間と資源を費やした研究からの知見を含め、「如何に効率的に学生に伝えるか」、ということに対し、体系的な方法を勘案することが重要であり、FDの意義の一つである。
 今後のFDのエッセンスとしては、教育の主役である「最近の若者」をより深く理解しながら対応する、という点について、これまで以上に注目する必要があると考える。学生の示す現象に寄り添いつつ、クオリティを保った教育を提供するには、「どんなことが違うのか」「どのように違うのか」についても明らかにし、「最近の若者は・・・」から、「最近の若者だからこそ・・・」にシフトする必要があるのかも知れない。
   
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