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東京女学館大学 教授  松木 裕美
  

東京女学館大学における授業相互見学
 

本学では、授業相互見学を2010年度から実施し、2012年度で3回目になります。個々の学生への就職・進学支援を充実することを目的とする「卒業成長値を高める『10の底力』」(平成20年度「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」選定プログラム)は、2008年度−2011年度に文部科学省から補助金を受け、2012年3月に最終報告書が刊行されました。しかし、補助金終了後も「卒業成長値を高める『10の底力』」は各授業で実施され、授業相互見学にも生かされております。

卒業成長値を高める『10の底力』とは、@コミュニケーション能力、Aプレゼンテーション能力、Bディスカッション能力、C国際感覚・多文化理解能力、D外国語運用能力、E調査能力、FIT能力、Gクリティカル思考、Hコンセプチュアルスキル(問題発見、提案、実行力)、I自己理解能力です。全科目にそれぞれ伸ばそうとする2つの能力が選定されており、受講生はそれを選択し、卒業するまで半年ごとに自己評価と教員評価が提示され、「10の底力」向上プログラム評価表(レーダーチャート)が作成されます。

平成24年秋学期には、引き続きFD活動の一環として、全学の専任・兼任教員による授業相互見学を実施しました。授業を見学する専任教員は、2週間の間に5つ以上の授業を見学し、チェック項目を点検し、コメントを書くものです。チェック項目は、@テーマが明確か、A「10の底力」の底力1についての認識ができているか、B「10の底力」の底力2についての認識ができているか、C参加型授業が実践できているか、D学習意欲を引き出すような工夫があるか、E学生の能力、ニーズに見合うような授業が展開されているか、です。コメントは、授業見学者が見学して学んだこと、今後取り入れたいこと、視点など「良かった点」「改善点」をそれぞれ文章で書き、FD委員長に提出します。それが、授業を行った教員に届けられ、授業を行った教員は、コメントに対する改善策などを記述し、FD委員長に提出します。

この「10の底力」教育は、教育のなかでも社会で必要とされている基礎力を授業を通じて高めるものであり、本学の少人数教育と対話型授業が導き出す成果と言えるものです。 2010年の授業相互見学は、早期に実施されましたが、2011,2012年は2週間にわたり、充実した成果を引き出すことができました。2010年に比べ、参加者のコメント、改善方策は年々充実してきておりますし、兼任や特任の方々の授業が見学されるようになってきました。実に専任教員の90%が参加しております。

その結果、授業の方法としては、本学の特色である少人数教育、対話型(双方向)の授業を実施している授業が多く、プレゼンテーションの実施、ディスカッションの実施、授業運営において受講生に問いかけたり、間をとるのが上手、DVD、VTR、BDR、パワーポイント、スライドなどを使用する、学生の興味を引き出す工夫がある、積極的に授業参加しない受講者への対応が考えられている、など多彩な教育方法が展開されていることが明らかになり、成果が上がってきております。





   
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