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 羽陽学園短期大学  大関 嘉成

「引率者にも関わらず…」



先日、平成27年度大地連携ワークショップ「都市文化を探れ−世界的大都市ニューヨークに迫る−」の引率をさせていただく機会を得た。当ワークショップには、山形大学、日本女子大学、東京造形大学、そして本学から合わせて10名の学生が参加し、教員計5名が引率にあたった。その内容報告は他の場に譲るとして、ここでは、学生…ではなく、自分自身に起きた変化を内省してみようと思う。

それは、帰路、仙台駅でのことであった。外国人女性が駅のホームで独り言を言いながら、行ったり来たりしている。どうやら、どの電車に乗ればよいのか分からない様子であった。海外経験に乏しく、外国の方とのまとまったコミュニケーションは、高校・大学での留学生相手程度にしか経験のなかった以前の自分であれば、困っている外国の方を見かけても、目を逸らしていたのではないかと思う。内気な自分にとっては、困っている方に話しかけるだけでも勇気がいるのに、それが外国の方ともなれば、そのハードルはぐっと上がっていたはずである。しかしその時は、自分から目を合わせ、信じられないくらい自然にご案内をしていた。

自身の些末な話題を堂々と記述するのもお恥ずかしいが、以上のような行動が自然に表出してきたことは意外であった。その要因は何なのか分からない。ただ、「困っている外国人の方への手助け」が生じたことは、「貧困を考えさせるフィールドワーク―異文化間コミュニケーション」図式の体験の影響が多少なりともあることを、否定はできない気がする。たとえ引率者としての参加であっても。直接体験をした学生においては、似たような変化がより強く生じているかもしれない。そもそも当ワークショップのパンフレットをみると、その目的・概要に「教職員がグローバルな知見を獲得する―国際性を身に付ける」といった旨が見事に記載されている。自身の変化は本当に、本当に小さなものではあるが、その目的に沿った変化が生じたと言えるのではないか。これがどれだけ保持されるか、それは分からない。しかし、引率者にも関わらず、自身が嬉しくなるような「何か」を与えてくれた当ワークショップの次回を、期待せずにはいられない。  








   
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