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 山形大学  栗山 恭直
 

経験(体験)してわかること 

GWに家内の実家に車ででかけました。今までは、山形から東北道→磐越→常磐道を通っていました。今回、常磐道が仙台東部道路につながったので、そちらの道を走ってみました。福島原子力発電所の事故の影響で、閉鎖していた道路です。ニュースでも途中の放射線量モニターが移っていて、確かに高い数値なのですが、短い時間で通過すれば、問題ない線量と判断しました。GWですが、走っている車はそれほどでもありませんでした。走って気になったことは途中での線量の高さもそうですが、それ以上に帰宅困難地域の荒れた土地を実際にみて、生活がもどることの難しさを感じました。それ以上に、困難地域以外での除染した大量の土をみると、そこに住んでいる人の大変さをさらに考えさせられました。ニュースでの映像で除染した土の保管場所が問題になっていることは知っていましたが、実際に現地を見てのその量の多さ、そこに住んでいる人がいることを見ると新聞さらにニュースでの映像だけでは、感じることができないものがありました。原子力発電所での事故の経緯が分かるに連れて、われわれの予想する力に限界があったことが明らかになりました。いまだに汚染水を止めることもできていません。これからの廃炉に作業も大変なことが予想されます。縁あって毎年科学ボランティアで石巻を訪問していますが、復興はゆっくりと進んでいます。福島の復興は、時間スケールがまったく違う問題です。学生たちとフィールドワークを行っていますが、事前学習でわかることには、限りがありますし、その確認だけでおわることは決してないと思います。現地で何を知りたいのか、考えながら準備をすると同時に現地でしか分からないことを感じる力が大切だと思います。それまでの経験が違った学生たちに何を感じてほしいのか、そこで何を感じ、考えたのかを上手く引き出すことがわれわれの仕事かもしれないし、逆にわれわれと違う感性で感じたことをこちらが理解することが求められると思います。


 




   
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