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 会津大学 齋藤 寛

  学生に授業を理解してもらうために



コンピュータ内部にはプロセッサといったディジタル集積回路が必ずと言っていいほど含まれる。そのためか、IEEE/ACMや情報処理学会で提案しているコンピュータに関するカリキュラムでは、ディジタル集積回路におけるアーキテクチャ設計、および論理設計が必ずと言っていいほど必須科目として扱われている。会津大学においても基本推奨科目として扱われ、学部2、3年生の時点で履修することになる。

私は2年生の論理回路設計論、および3年生の論理回路設計特論を担当させていただいているが、履修する学生の皆さんがどうしたら授業を理解できるかということに毎年頭を悩ませつつ、改善を模索している。

そもそも、大学に入学してくる段階で、コンピュータのハードウェアに詳しい学生、あるいは興味がある学生は余り多くないように思える。そのため、そうした学生の皆さんに授業を理解してもらうためには、まず最後まで授業について来てもらうことが大事だと考える。出席は、授業開始後切りの良いところで1人1人名前を呼ぶことで確認する。人数が多いと時間を浪費するのは分かっているが、学生の名前や顔が覚えられるし、授業の合間に入れることで学生の皆さんも少し休める。次は寝てしまう学生の対策である。数年前までは教卓で講義するだけだったが、スライド送り機能付きのポインターを使うことで、教室中を動き回りながら講義するようにしてみた。面白いことに、寝ている学生の多くは声が近づいてくるとムクッと起き上がり、起きているとアピールする。授業内容に関しては、毎年最後の講義に大学のアンケートだけでなく、独自に作ったアンケートで、分かりにくいところや意見を書いてもらうようにしている。白紙の学生、アンケート用紙の欄一杯に書く学生、苦情を述べる学生と様々だが、分かりにくいという声に関しては、可能な限りスライドの内容を改善することで対応する。演習に関しては、業界で使われるツール、フロー、評価ボードなどを取り入れることで、可能な限り実践的なことを行うようにしている。また、他の授業より多くのティーチング・アシスタントを配置して、できるだけ演習を円滑に進められるように心掛けている。色々と試してはいるけれども、もちろん課題も沢山ある。その中でも今後は、学生の皆さんの興味を引く、あるいは考える力を強化するような授業を行っていきたい。今以上に参加する学生の皆さんの声も聴いてみたいと思う。  








   
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