Japanese/Englishリンクお問い合わせ

特色ある教育の開発、教育力の向上をめざして

週刊・授業改善エッセイ
つばさとは?
つばさ連携校
事業内容
FDカレンダー
週刊・授業改善エッセイ
あっとおどろく大学事務NG集
 
 

北里大学 : 岡野 安洋

大学認証評価を受けて


本学は今年,大学基準協会の認証評価を受審した。報告書を3月末に提出し,分科会報告書の質問事項に応えたのは9月,10月には実地調査を受けた。今回は本学にとって2回目の受審で,7年ぶりであった。7年前を思い起こすと,基準は15有り,提出書類は膨大となり,段ボール箱を多数基準協会宛に送り,実地調査も,本学のようなキャンパスが分散されている大学では,キャンパスごとに行われ,1週間くらいかかったように記憶している。ところが今回は基準も10基準となり,報告書の字数制限も厳格化され,根拠資料もCD-ROMで1枚,段ボール箱の発送もなく,その資料を発送前に保管する場所も必要なかった。実地調査も本学においては相模原キャンパス一カ所となり,二日間で行われた。

今回本学が受審したのは,2期目の最後の方であったので,3期目を先取りしたような部分があるのは当然ともいえた。その一番の課題は,「内部質保証」という基準で,1期目の基準にはこの項目はなく,2期目でも10基準の最後に置かれている。これが3期目では,最初の基準「理念・目的」の次に置かれ,その重要度が増すものと考えられる(大学基準協会主催 大学評価シンポジウム「第3期評価における大学評価システムの変更について」H.28.10.25)。そうしたことから,2期目の終わりの受審となった本学では,3期目の先取りのように「内部質保証」に関する質問が多く寄せられ,体制はでき上がっていたが,活動がやや遅れ気味であった本学にとっては,課題を残す部分も多かった。すなわち,PDCAサイクルを回す体制はできているが,それがきちんと機能するまでにはいたっていないということである。そして,このサイクルを回すには様々な成果の測定をしていかなくてはならず,それができていなければ,一番肝心な次へのアクションが明確な指標に基づいて行えないということであった。

従来成果の指標としては,在学生については「北里大学での学修等に関するアンケート」を毎年行い,その結果を全学の教育委員会で検討し,改善策を立ててきたが,社会に送り出した卒業生が,果たして自分の学修成果に満足しているだろうか,あるいは卒業生を受け入れた企業が本学の卒業生をどのように評価しているかという成果測定への対応がなかった。今後この分野を整備していくことが一番の課題であると思える。また,今回の受審で痛感したのは,受審のためのつじつま合わせなどは意味がなく,受審に備えて学内の現状を調べて発見できた不十分な点を,自ら能動的に改善に役立てるという姿勢が必要なことであった。



   
  Copyright 2009 Yamagata University higher education research project center , All Rights Reserved.
 
このホームページに関するご意見・お問い合せは、山形大学教育開発連携支援センターまで。
山形大学 教育開発連携支援センター 〒990-8560 山形市小白川町一丁目4-12
TEL:023-628-4707 FAX:023-628-4720 k3cen@jm.kj.yamagata-u.ac.jp