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特色ある教育の開発、教育力の向上をめざして

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宮城学院女子大学 : 板橋 夏樹



皆様、初めまして。宮城学院女子大学の板橋夏樹と申します。研究分野は理科教育学であり主にエネルギー教育の在り方についてです。また、大学の授業では主に小学校教員養成課程の理科に関する科目を担当しています。

小学校教員の多くが所謂「文系」出身ということから、理科の指導に自信を持つことができないという実態がよく知られています。昨年末に公表された最新のPISA調査、TIMSS調査の結果によれば、日本の小・中学生の理数学力は過去最高の順位を記録しましたが、学習意欲と関心は未だに国際平均よりも低水準にあり改善されていません。このような状況を改善するために最も大切なことは、第一に教員自身が理科の内容に対して関心をもち意欲的に「見る」姿勢をもつこと、自信をもって理科の教育活動にあたることです。

そこで、本学の小学校理科に関する大学1年次の科目「理科」では特に観察・実験技能の向上を、また、3年次の科目「理科教育法」では理科教育学の理論の習得とともに模擬授業を通した実践的指導力の向上を主な目的としています。現行の小学校理科においては、観察・実験活動を通した児童の問題解決とともにものづくり活動を重視する傾向にあります。教師側がこれらのスキルをどれだけ持っているかは、教員となった際の授業力に直結します。先行研究から小学校教員の天体観測の技能が著しく低いという調査結果を踏まえ、今年度は仙台市天文台と連携した望遠鏡を用いた天体観測技能の向上を重点に置いた授業を実施しました。4人1班あたり1台の屈折式望遠鏡を準備してその操作方法を習得させ夜間の天体観測会を実施したり、口径20p屈折式望遠鏡を搭載した仙台市天文台の移動式天文台車「ベガ号」に大学に来ていただきプロによる天体観望会を実施したりしました。本学で実施したFD推進委員会が実施した学生による授業評価によれば、授業内容や学生の知識の向上の分野についてはおおむね好評でした。   

次年度は今回の実践内容をさらに充実・発展させ、さらに自信をもって理科の内容を教えることのできる教員の育成を目指していきたいと思います。


   
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