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鶴岡工業高等専門学校 : 加藤 健太郎

教員による授業参観


鶴岡高専では、FD委員会の例年の企画の一つとして教員が参観者となる授業参観を行っています。授業参観は通常は御父兄が参観するものですが、この授業参観は授業改善活動の一環であり教員が参観者、被参観者となるもので毎年1回行われます。期間は例年1か月程度です。事前に被参観の先生が各学科で2〜3名指名されます。教員の指名については各学科に任されますが新任の先生は必ず指名するものとしています。また毎年教員指名のガイドラインがFD委員会から提示されます。これは年毎異なり、昨年度は"アクティブラーニング"でした。

指名された先生は、期間内に参観対象の授業(通常は2〜3コマ)を指定します。被参観者が指定した授業を希望者が参観します(参観希望者は予め被参観者に参観する旨連絡します)。90分一コマですが、そのうち前半の50分を参観するのがルールです。参観科目は座学だけでなく、演習、製図、プログラミング、体育の授業などさまざまです。授業中参観教員毎に板書のわかりやすさ、色使い、教員の立ち位置、パワーポイントのでき、文字の大きさ、声の大きさなどを確認します。参観が終わりましたら、予め配布されている所定のフォーマットの参観報告書を作成して、該当する被参観教員と事務担当にメールで送付します。記載項目は良かった点、参考になった点、助言、提案、気づいた点などです。参観期間終了後、学科毎に授業参観の研修会が行われます。これは学科長が主催し、学科が指名した被参観者と参観者が参加して、被参観授業に関して議論を行います。参観者であれば学科外の先生も参加できます。授業の長所、改善点、関連科目との連携などが議論されます。特に基礎科目と専門科目との連携の議論は重要な議題の一つであり、5年一貫の高専ならではないかと思います。最近は主体的学習を促す授業(アクティブラーニング)を取り入れた授業なども参観対象になり、徐々に授業の形態も多様化しています。本校において主催者側、参加者ともに授業実施、授業改善を熟考する機会となっています。

私は、今年で6年目になりますが、赴任した年、そして今年度被参観教員となりました。赴任した年の授業参観、そしてその後の研修会は忘れられません。あの時は、黒板に対する立ち位置、板書、声の大きさ、間の取り方など研修会においてさまざまなアドバイスを新人教員として頂きました。赴任して6年経ちましたが、その間教える事の難しさを幾度となく痛感しました。しかし、学生が"分かった""理解できた"と言った時の顔を見た時、そして授業中に私の話を真剣なまなざしで聞いている姿を見た時は教師冥利に尽きるという言葉を実感致します。教師にとってこれらは飴と鞭なのかもしれません。授業改善の答えは一つではありませんし、時代の変化と共に求められる授業も変わっていくものです。これまでの経験を糧に今後も授業改善に努めて参りたいと思っています。






   
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