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苫小牧工業高等専門学校 : 阿部 司


災害発生時における情報通信

9月6日未明に発生した北海道胆振東部地震では、本校所在地である苫小牧市でも震度5強の揺れに見舞われました。この地震による災害で、お亡くなりになられた方々に心よりお悔やみを申し上げます。また、現在も不自由な生活を強いられている皆様にお見舞い申し上げます。

その後の約二日間の北海道全域停電では、本校でも業務実施が困難になりましたが、地震発生当日には携帯電話が使用可能でした。このため、学生に直接連絡出来ませんでしたが、連絡可能だった学生に依頼しLINE等のSNSを使って、短時間で全員の無事を確認できました。  

固定電話や携帯電話の基地局は非常用バッテリーや発電設備によりバックアップされているため、24時間程度は持つようです。当然ですが、携帯電話の電源も重要で、各地で携帯電話の充電サービスが行われていましたが、個人でもモバイルバッテリーを用意するなどの対策が必要です。

一方、多くの家庭(私の自宅も)では固定電話が光ケーブルになっています。光ケーブルでは電源が供給できないため、今回のような停電になると、電源が必要な回線終端装置も電話機も動作せず、固定電話による通信ができなくなります。こんな時は、電源が供給できるメタルの電話線と、これから電源が得られる黒電話の方が使用可能で災害にも強いことになります。

基地局のバッテリーが尽きたようで、携帯電話も二日目には接続が困難になりました。しかし、スマートフォン等の無線規格である4G(LTE)では接続できないのに、ガラケーの無線規格である3Gでは停電が復旧するまで接続することができました。さらに、デジタルのTVは停電のため見ることができませんでしたが、電池で動作するアナログのラジオが情報収集に役立ちました。改めて、黒電話、ガラケー、ラジオ等の古い規格の、災害に対する強さを思い知らされました。

本校での私の主な授業科目は情報通信です。では、今回の災害や停電のような災害に対しての対策などを授業で教えているかというと、その時間がないのが現状です。私の今後の授業改善として、古い規格のアナログ通信である黒電話(メタル回線)、ラジオ等の高い耐障害性、有線に対する無線規格の有効性、SNS等の活用方法、バックアップ等の災害対策、日頃からの災害への備え等、少しでも授業の中で学生に教えることができるよう努めたいと思います。


   
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