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 青森公立大学  香取 薫
 (青森公立大学 教授)
 

   『現場型教育のすすめ』

 青森公立大学は経営経済分野に特化した、地域に根ざした単科大学である。
 現在、経済学科、経営学科、地域みらい学科の3学科体制で授業編成がおこなわれているが、地域みらい学科での授業の特徴は「現場主義」であることである。  学生は、1年次入学時からゼミに所属し、原則として2年時に1回のみ、ゼミの所属変更が認められている。以降は卒業まで同じ教員が学生とともに活動を行っている。当然、勉学から就職まで教員が一貫してサポートすることになる。ゼミは6名という少数で行われるため、密度の濃い指導が行えるし、学生の個性を活かした学習環境を提供することができていると思われる。
 1年時には、まず現場に出て、自分たちに欠けているものは何かを自ら発見することが目標であり、地域みらい学科の教員は毎年、『現場』探しに苦労することとなる。ただし、地域みらい学科の教員は、皆フィールドリサーチの専門家であり、質の高い現場が提供されているのが実情である。
 大学には、地域に関する調査・研究を行うことを任務とする「地域研究センター」が設置されており(平成23年度からは、地域連携センター設置)、県内の自治体と連携協定を結んでいることから、連携している自治体をフィールドとして、自治体における諸問題を解決するための調査、提言などをゼミ生が行っている例もある。学生にとっては、自分たちの調査、提言が実際に実行されるのを経験することができ十分な満足感とともに、よりいっそうの勉学への動機付けとなっているようである。
 教員間の協力体制を構築することが現場型教育成功のポイントであり、グループ会議と称する打ち合わせでは毎回、議論を重ねて、教育方法の微修正が成されている。5年目を迎えた、地域みらい学科の教育を振り返ってみると、ある種の満足感とともに、さらに良い方法があるのではないかという思いが交差している。
 いずれにしろ、教育に手抜きは許されないことだけは確かである。

   
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